京セラ製の水晶振動子の製造工程を、
天然水晶の再結晶から加工、完成までの工程を順序を追って紹介します。
情報提供元:京セラ株式会社
人工水晶は、ラスカと呼ばれる天然水晶を種水晶に再結晶させる水熱合成法で育成します。アルカリ溶液を満したオートクレーブの大きな容器の中で約350℃、1000気圧に保ち、Yバー人工水晶は約40日間、Zプレート人工水晶は約90日間を経て良質な人工水晶ができます。
人工水晶のX,Y、Z軸を明確にするための表面研削加工です。
人工水晶を所定の角度でウェハー状に機械切断します。所定の角度で周波数温度特性が決まります。
ウェハー用に切断・加工する。
周波数は水晶片の厚みで決まります。「研磨工程を数段階ふみ、研磨剤の粒度を次第に細かくして、ウェハーの厚みを整えます。」目的とする周波数になるように精密研磨をおこないます。
設計値の指定された形状に加工します。
水晶片中央部に振動を集中させるためにエッジを研削します。(約10Mhz以下に適用します。但し、水晶片のサイズにより異なります。)
研磨で生じた加工層を科学的に取り除き、同時に周波数精度を高め、その後化学液を洗浄します。
水晶片に電極を蒸着します。保持器に取りつけ、導電性接着剤で水晶片を固定します。
水晶を発振させながら、再度電極の厚みの調整を行い、周波数を最終調整します。エージング特性劣化を防ぐため、乾燥チッ素または真空の中でキャップ封止(ウエルド)を行います。
気密性・絶縁性・周波数特性やインピーダンス等の特性を検査します。