先の皐月賞では強気の先行勝負で4角先頭、ひょっとしたら……と競馬ファンを唸らせたダディーズマインド。その鞍上、宮崎北斗騎手にはもう一つの顔がある。日本で数人しかいない実践的な脳神経学の応用知識を提供している教育機関「Z-HEALTH」の資格をもつトレーナーの顔だ。

宮崎北斗騎手
今年3月にはYouTube「
カラダマニアちゃんねる」にて独自のトレーニング方法を紹介する動画配信を開始した。皐月賞にも出走する現役騎手でありながらユーチューバーとなった宮崎騎手に、
前回は「騎手・宮崎北斗」として、今回は「トレーナー・宮崎北斗」として話を聞いた。
ジョッキーとYoutuberの二足のわらじ
――宮崎騎手の動画は競馬関連のYouTube動画をを見ていたらおすすめに突然表示されて、つい見たんですよ。普通に肩こりや腰痛の改善動画だと思っていたんですが、ツイッターでも競馬ファンが拡散してくれた短い動画つきツイートが流れてきて、脚を壁に上げて柔軟性を高めるものとか凄いインパクトがありました。最初は騎手だと気づかずに見てました。 宮崎:よかった。僕、そういう人を狙っていたんです。やっぱり「騎手が……」を全面に出してしまうと競馬ファンしか見てもらえないですからね。動画は今後1週間に1回程度は出していこうと思ってます。
――そもそもZ-HEALTHとは一体どういったものなのでしょうか。脳に覚えさせるという言葉が印象的だったのですが 宮崎:Z-HEALTHは体のトレーニングや整体を脳科学の視点で教えてくれる学校みたいなものですね。一般的な“体をこうするとよくなる”みたいなトレーニングではなく、
脳神経学から体を考えるということです。自分の体を動かすこともそうですし、人と話すのもそうですし、究極言うと人生で生きてすることすべてに脳が関わっている。今までは大人になったら脳の成長は止まりますよ、退化していく一方ですよと言われていましたが、もちろん違います。大人になっても勉強はできるし、いろんなことを覚えられる。脳に刺激を与え続ければ成長し続けるということがわかってきて、研究も進んできている。その視点で考えた時に、じゃあ
トレーニングはどうなんだろう? 身体の不調ってなんなんだろう?ってなったんです。
<宮崎騎手が学んだ脳神経学・Z-HEALTHはトレーニング法というより、さまざまなトレーニングやリハビリに脳神経学の観点を取り込むものだといえるだろう。
体にまつわる動きに対してスポーツ界やリハビリ業界の人々に有用なアドバイスを送っている。実際、宮崎騎手もトレーナーと呼ばれるのが適切かどうかは悩んでいた>
