ボクシングの令和初王座戦となる日本フェザー級タイトル戦が1日、東京・後楽園ホールで行われ、王者・源大輝(28)=ワタナベ=と挑戦者で同級1位の阿部麗也(26)=KG大和=は10回判定で引き分けた。パンチ力のある源は初回、2回と立て続けに右でダウンを奪ったが、3回以降はスピードと技術に勝る阿部のジャブとストレートを浴び続け、ジャッジ3人のうち2人はドロー、1人は阿部。源にとっては薄氷のドロー防衛となった。
源は「序盤に思いのほか右が入ったので大振りになってしまった。1人向こうにつけているし、防衛という気はしない。阿部君は強かったっス」と腫れた顔面を冷やしながら唇をかんだ。一方の阿部はきれいな顔ながら「相手の右が強く萎縮した。勝てた試合だったけど、2回もダウンしたので大きなことは言えない」と苦笑いした。
世界ランクは阿部がIBF4位&WBC9位で、源はWBC14位。試合後、異口同音に再戦を希望した世界ランカー2人は、令和ボクシング界の新たなライバルとなった。 (藤本敏和)