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【大相撲】

新入幕炎鵬最99キロ! 関取で最軽量の小兵「名脇役を目指したい」

2019年5月2日 紙面から

新しい綱を締めた白鵬(中)、太刀持ちの炎鵬(左)、露払いの石浦=墨田区の宮城野部屋で(岸本隆撮影)

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 大相撲の関取衆による力士会に合わせ、夏場所前恒例の身長と体重の測定が1日、両国国技館であり、新入幕炎鵬(24)=宮城野=が、関取最軽量の99キロを記録した。100キロ未満の幕内力士は日本相撲協会によると、6年半ぶり。1975年以降では6人目で、過去に元横綱千代の富士の名前もあり、小兵の飛躍に期待が高まる。

 関取衆で一番軽い99キロ。最重量227キロを誇る関脇逸ノ城の半分にも満たない。2012年秋場所で96キロだった隆の山以来、100キロ未満で臨む新入幕の15日間-。168センチと関取で誰よりも小さい炎鵬は、気にも留めていなかった。

 「巡業中だと95、96キロのときもある。まだまだ、これから体をつくるところ。あと3~5キロは増やしたいけど、想定の範囲内です」

 身体測定は東京場所前に行われるのが通例で、前回の初場所前は100キロちょうど。そこから1キロ減で、ビッグネームと並び立つことになった。日本相撲協会によると、2桁体重で幕内の土俵を踏むのは1975年以降で6人目。その中には同年秋場所、新入幕だった後の横綱千代の富士も名を連ねている。千代の富士は1度はね返されたが、新入幕で躍進した例も多い。いずれも勝ち越した89年初場所の旭道山(元小結)は敢闘賞、91年舞の海(同)は技能賞を手にした。

 思わぬ注目を浴びることになっても、相手のふところに潜って左で前まわしを引く取り口は「十両でやってきたことを貫くだけ」とぶれることはない。「主役じゃなくてもいい。名脇役を目指したい」とあくまで控えめに、令和の土俵を見据える炎鵬。大銀杏(おおいちょう)を乱す必死の取り口で、小兵の快進撃を再現する。 (志村拓)

 

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