アヤックス、敵地で先勝　欧州CL準決勝第１戦制す

　【ロンドン原田公樹】サッカーの欧州チャンピオンズリーグ（ＣＬ）は４月３０日、当地で準決勝第１戦の１試合を行い、アヤックス（オランダ）が敵地でトットナム（イングランド）を１－０で破った。第２戦は５月８日に行われる。アヤックスは素早いパス回しで主導権を握り、前半１５分にＭＦドニー・ファンデベーク（２２）のゴールで先制。堅守で耐えて最少リードを守った。けがなどで主力を欠いたトットナムは失点した後、果敢に攻めたがゴールは遠かった。

　アヤックスが序盤から持ち前の華麗な高速パスワークで相手を揺さぶった。前半１５分、相手ＤＦライン内に潜り込んでいたファンデベークはＦＷジエシュからの縦パスに反応。体を反転させながらの巧みなトラップで前を向き、ゴール前に抜け出すと、最後は右足で冷静にゴール左に決めた。

　１９歳の主将デリフトは「このアウェーゴールはとても重要。タフな戦いだったが、幸運なことに僕たちは今日すごくシャープだった」。アヤックスのＣＬ準決勝進出が決まると、オランダ協会は国内リーグ戦の日程を変更。２日前に予定されていた国内リーグ戦を５月１５日に延期した。中６日でこの大一番を迎えた。国内リーグ戦から中２日の相手よりはるかに動きが良かった。

　テンハグ監督は「すばらしい結果。満足している。でもまだ半分だ」と気を引き締めた。昨季王者レアル・マドリード（スペイン）、ユベントス（イタリア）と強豪を破って来たアヤックスの進撃が止まらない。国を挙げてのアシストもあり、２３季ぶりの決勝進出が完全に射程圏に入った。