【大リーグ】イチローさん、マリナーズでインストラクター就任2019年5月2日 紙面から
【シアトル共同】マリナーズは30日、3月に現役引退した元外野手のイチロー(45)がインストラクターに就任したと発表した。昨年5月に就任した会長付特別補佐を兼務する。インストラクターとしては打撃、外野守備、走塁を担当。本拠地での大半の試合に同行し、傘下の3Aタコマでも指導に当たる。イチローは当地の本拠地で取材に応じ「一緒にやっていた選手たちとまた一緒にできる。同じチームで可能性を探るというのは、そら楽しいでしょう」と語った。 野球人生の第2章を迎えたイチローが、指導者として本格的な第一歩を踏み出すことになった。 選手時代の終盤、既に指導者としての適性の片りんを見せていた。昨年5月、会長付特別補佐に就任。プレーをしなくなると、チームに同行しながら同僚に助言を送った。 マーリンズ時代も同僚だったゴードンは引退時に涙を流すほど心酔。ディポト・ゼネラルマネジャーや首脳陣は「これまで蓄積した豊富な知識、経験を何とかチームに還元してほしい」と熱望していた。取り組む姿勢やノウハウはマリナーズの財産といえる。 インストラクターとしてはメジャー通算3000安打の打撃や10年連続ゴールドグラブ賞を受けた守備、盗塁王にも輝いた走塁のほか、私生活を含めた野球への姿勢を伝えることが求められる。 この日は早速、トレーニングを行い「まだ動ける。何かを見せてほしいと言われれば、やりたい」と実演指導にも意欲を示した。徹底した自己管理で長くプレーし、最近まで選手だった強みも存分に生かせそうだ。 当面は手探り状態で「何ができるかも分からない」と言うものの、愛着あるチームにプレーとは違った形で貢献することに期待が高まる。日本では、自身が一時代を築いた平成から令和になった。新たな指導者像の確立も期待される。 ◆微妙に上から目線 サービス監督サービス監督は、これまでのイチロー激賞一辺倒とは違い、微妙に上から目線だった。 米複数メディアによればイチローは打撃練習の後、コーチ会議に参加。指揮官は「打撃用のグラブをつけて会議に出席したコーチは、彼が初めてだと言うべきだな。驚きはしなかったが」と苦笑い。その上で「イチはチームをよく理解しているが、選手について話し合うのと、彼らを進歩させることは話が違う。役割とインパクトは増大しているが、これから適所を見極めようじゃないか」と語った。 また「これまでやったことがない家の掃除や朝食の料理をしていると言っていた」と、引退後の生活の一部を明かした。
PR情報
|