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【プロ野球】

平成ラスト締めた猛虎のヒーローは近本や!

2019年5月1日 紙面から

阪神-広島 4回裏2死二塁、適時三塁打を放ち、喜びを爆発させる近本(高部洋祐撮影)=甲子園で

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◇阪神8-3広島

 阪神が3連勝。秋山が7イニング3安打無失点で、今季初勝利をマークした。打線は1回に押し出し四球で先制。2回と4回に加点した。7回には3点を奪い、8回には糸原の適時三塁打で2点を挙げた。広島は投手陣が振るわず3連敗。

   ◇

 甲子園今季最多となる4万6543人の“証人”が、新時代のヒーローの活躍をその目で見届けた。平成最後の一戦。阪神・近本が大きく躍動した。

 注目の集まる節目の一戦での5打席全出塁は、令和での主役を予感させるには十分だった。まずは同期・木浪がつくった4回の好機。11試合連続安打を、貴重な追加点を生み出す右中間への適時三塁打で決める。8回には右前打を放ち、梅野と並ぶチームトップタイの今季32本目の安打とした。先制ホームを踏んだ第1打席など3四球を含め全打席で出塁し、8回には今季5つ目の盗塁まで決めた。

 決意を胸に試合へ向かった。大阪ガス前監督・竹村誠さんが、4月28日に胆管がんのため57歳の若さで死去。「実績もないやつに声を掛けていただいた」。関学大在籍時に投手から野手に転向したばかりだった近本の才能を見いだし、入社へと導いてくれた恩人だった。その竹村さんから社会人最初のキャンプで掛けられた言葉は「オマエには期待していない」だったという。「“期待している”ならプレッシャーがかかる。今のままでいいんだなと思うことができた。そこで今の自分を貫き通すことができた。優しさの裏返しだったんだと思います」

 田淵を抜く球団史上初となる新人の4月4本塁打。連続出塁は18試合となり、球団新人最長記録を1試合ごとに伸ばしている。そして1日の令和初戦では、赤星の新人球団記録12試合連続安打を目指す。打率も3割2分7厘に上昇。プロ初めての4月を記録ずくめで終えた虎の背番号5は「令和でも頑張ります!」と力強く宣言した。 (和田剛)

 

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