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【羽ばたけ中部勢】

女子バド岡崎城西高3・縣菜々美 パワーと洞察力磨き高校頂点へ

2019年5月1日 紙面から

バドミントンで今夏の全国高校総体優勝を目指す愛知・岡崎城西高の縣菜々美=岡崎市の岡崎城西高で(堤誠人撮影)

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 愛知県高校女子バドミントン界の先頭を走ってきた縣(あがた)菜々美(岡崎城西高3年)が、最後の夏へ向けた調整を続けている。高校1年時から全国大会の常連で、将来の夢は五輪代表。まずは激戦の県大会を勝ち抜き、7月下旬から熊本県八代市などで行われる全国高校総体の優勝を目指す。

 ここまでの2年間、縣はシングルスでは県内のほとんどの大会で優勝している。全国高校総体と全国高校選抜大会には2度ずつ出場。全て、初戦はストレート勝ちで突破した。追われる立場で最後の夏を迎えようとしているが「少しずつ自信がついている。でも、去年の全国中学校大会で2位だった子が入ってきた。負けられないが、すごく不安」と気持ちは落ち着かないようだ。

 現在は弱点の克服に取り組んでいる。全国大会で上位選手との差を感じた部分は、パワーと洞察力。「スマッシュ力が足りないと思うし、シャトルがこの辺に来るだろうという読みも甘い」と30キロのベンチプレスを上げ、読みの甘さは得意のフットワークに磨きをかけてカバーしようと実戦練習を積んでいる。

 成果は表れているようで、岡崎城西高女子バドミントン部の藤井珠生顧問(27)は「パワーがついて、選抜大会ではスマッシュが速くなっていた。もともとフットワークは良いので楽しみ」と成長ぶりに目を細める。

 過去の高校総体と選抜では、初戦敗退がない代わりに1大会で2勝したこともない。2回戦で敗れた相手は、1年時は両大会とも4強に進んだ選手で、今春の選抜大会は準優勝の選手。強敵との対戦で闘志が空回りしたことが敗因だった。「負けたくないと考えすぎてしまった。終わってから『もっと楽しくやればいいのに』と思った」

 リラックスする方法として取り入れたのが、試合の直前まで好きな音楽を聴くこと。大好きだという西野カナの歌やテンションが上がる曲で気分を盛り上げ、「大丈夫だよ」と自らに暗示をかけている。

 理想の選手は、2016年リオデジャネイロ五輪銅メダリストで2017年の世界選手権を制した奥原希望(24)=太陽ホールディングス。「プレースタイルが好き。私より少し身長が小さいのに、何でも取るところがかっこいい」。自身より3センチ低い身長156センチながら、豊富なスタミナを生かした高い守備力で拾いまくる奥原のプレーを、自らに重ねる。 (堤誠人)

 

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