皆さん、こんにちは! STU48の広島県出身、15歳の甲斐心愛(ここあ)です。STU48が結成されて2年がたちました。中学1年生の終わりにオーディションを受けた私もこの春、高校生になりました。

 この間、私たちの専用劇場が入る船の出航が当初の予定より約2年遅れ、いろんなことがありました。うれしいこと、悲しいこと、悔しいこと、楽しいこと。全てがかけがえのない思い出です。

 そして4月16日、ついに私たちの船「STU48号」が出航し、船上劇場で公演「GO!GO! little SEABIRDS!!」が始まりました。公演前には演出担当の今村ねずみさん(「THE CONVOY SHOW」主宰)によるレッスンがありました。

写真を拡大 STU48号の就役式で着た制服で記念撮影する甲斐心愛さん(2列目中央)ら=広島市の広島国際フェリーポートに停泊中の同船

 私はレッスン開始当初に風邪をひいて3回休んだせいで、他のメンバーよりも遅れてしまいました。そのことで不安を感じ、逃げたいとか、やりたくないとまで思ってしまうようになっていました。

 そんな時、ねずみさんが「できる、できないじゃない。やるか、やらないかだよ」と言葉を掛けてくださり、私は「何もやってないのにできる訳がない。弱音を吐いている場合じゃない」と気持ちを切り替えられました。

 おかげで、その後は前向きな気持ちでレッスンに参加できるようになりました。今思えば、レッスンはダンスの技術や歌のうまさ以前の、気持ちや心を鍛えるためのものだったような気がします。あの時に意識が変わって本当に良かったです!

 しかし、船でリハーサルが始まると、午前中からレッスンに励むメンバーが多い中、私は学校が終わってから合流するためついていけず、客席から見ているという場面が多々ありました。本当に悔しくて、また弱気になってしまいました。

写真を拡大 劇場公演の衣装で記念撮影する甲斐心愛さん(右)と岡田奈々さん=広島市の広島国際フェリーポートに停泊中のSTU48号

 そんな私に、キャプテンの岡田奈々さんが「心愛は偉いね! 本当に頑張ってるよ」と言ってくれました。私が「できないからダメです」と弱音を吐くと「できるとかじゃなくて、頑張ってるじゃん。やってるじゃん。逃げてないじゃん」と励ましてくれました。

 さらに奈々さんは「そんな心愛を見て私も、もっと頑張ろうって思うよ。ありがとう」と言ってくれました。そして、2人で当日までに完璧にしてくる!と指切りげんまんをしました。それからは、前だけを見て本番まで頑張りました。