スタンフォード大学の教授直伝! 最低な職場を生き抜く4つの方法

ロバート・サットン教授

スタンフォード大学のロバート・サットン教授が劣悪な職場環境を生き抜く術を教えてくれた。

Bob Sutton

ウィリアム・ゴールディング(William Gerald Golding)の小説『蠅の王(原題:Lord of the Flies)』を知っているだろうか? 無人島に漂流した少年たちが、大人のいない世界で初めは協力して平和に生活するも、次第に激しく対立、殺し合いに発展する。

そんな『蠅の王』の世界そのものの企業文化が世の中には存在する。

男性優位のなんでもアリな環境から、過剰なまでの競争と裏切りが横行する職場まで、社内の空気が毒され始めると、当然のことながら従業員に悪影響が出る

あなたの職場のイヤな奴(原題:The No Asshole Rule)』の著者で、マネジメント学を専門とするスタンフォード大学の教授、ロバート・サットン(Robert Sutton)氏は、こうした事態を目の当たりにし、最新作『The Asshole Survival Guide(イヤな奴からのサバイバル術)』を書き上げた。

「あらゆるところにイヤな奴がいる、モビング(職場での嫌がらせ)とも呼ばれる極限状態に置かれると、対処法はまずありません」と、同氏はBusiness Insiderに語った。

ところが、それでも人は危険を承知で劣悪な職場環境に留まろうとすると言う。

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「こうした状況から抜け出した人に話を聞くと、ほとんどの人が生き延びるためには応戦せざるを得なかったと言います」

「『蠅の王』を思い返してください。誰が殺されましたか? 反撃できなかった人たちです」

サットン教授直伝の劣悪なオフィス環境を生き抜くサバイバルテクニックを紹介しよう。


その1.反撃の準備をしておく

怒っているように見える女性

Strelka Institute for Media, Architecture and Design/Flickr

理想的な職場で働いているなら、常に臨戦態勢でいる必要はないだろう。しかし、有害な職場に身を置いているなら、自分の利益を守るためにも、思い切った行動を取る必要があるだろう。

「有害な職場という観点からすると、互いが互いをひどく扱う『蠅の王』状態に踏み込んでしまったなら、あなたの選択肢は隅に隠れるか、戦うかのどちらかしかない」

自分の信念を曲げてはいけない。相手の悪質な振る舞いをそっくりそのままマネして返すと良い。ただ、戦いに入る覚悟と準備はしておくべきだとサットン氏はアドバイスする。


その2.戦いはできるだけ避ける

顔を隠す女性

Andy Morales/flickr

一見矛盾しているようだが、戦いに備えるのと、自ら求めて行くのは完全に別の話。戦いは可能な限り避けた方が良いというのがサットン教授の考えだ。

「人当たりが最悪で、気難しい人のそばにいなければならないのはいつか、彼らを避けられるのはいつなのか、この2つを見極めてください」

サットン氏が話を聞いたうちの何人かは、上司の不機嫌さに対処するために「早期警戒システム」なるものを編み出していた。これは始業前に上司のアシスタントに連絡をし、事前にその機嫌の良し悪しを聞いておくというものだ。そうすることで、上司が不機嫌な時に顔を合わせないようにできる。

その3.友人を作る

ベンチに腰を掛け食事をする女性たち

Strelka Institute for Media, Architecture and Design/Flickr

同僚が皆、最悪に見える職場で友人を作るのは難しいと思うかもしれない。しかし、悪条件の中でも味方を見つけられれば、事態は間違いなく改善する。

「時には、身を守るために団結する人たちもいる」とサットン氏は言う。

端的に言えば、(最初から疑ってかかるのではなく)相手に一度チャンスを与えよう。

その4.あなた自身がイヤな奴にならないように気を付けよう

うなだれる男性

kittitha72/Shutterstock

究極、救いようがないほど有害な職場で働いているなら、大抵の場合は脱出計画を立てるのが最善策だとサットン氏はアドバイスする。

さもなければ、あなた自身がイヤな奴になってしまうリスクがある。

「スタンフォードの学生が、意地の悪い従業員や無能なスタッフがたくさんいる会社の面接を受けてきた時には、こんなことを伝えています。『一緒に働くことになる人を見ておきなさい。おそらく、あなたも彼らのようになるでしょう。あなたが彼らを変えることはありません』」

[原文:How to survive your terrible office, according to a Stanford professor

(翻訳:Yuta Machida)

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