昨日とれいん100号を入手したことはすでに述べたとおりである。 殊の外、この号の入手を企てたのはここから12mmが始まったと言っても過言ではなく、 そして今に至る問題点が内包されているからではないかと思ったからである。 日本における鉄道が1067mm(3ft-6in)を基準としているのは誰でも知っている事実である。 が、世界の標準は新幹線などが採用している1435mm(4ft-8.5in)である。 だが日本人は1067mmを狭軌とは思っていない。 この1067mmを採用している国としては南アフリカや、カナダのニューファウンドランド島がある。 欧州、例えばスイスで採用しているメーターゲージ(軌間1000mm)に比べると、 1067mmを採用した鉄道は何れもスタンダードゲージの鉄道に見えるという主張から始まっている。 だが、これらの鉄道が置かれた環境を無視して語れないものもあるのも事実で、 南アフリカは英国の自治領(乃至は植民地)であった。 1067mmの鉄道というのはそう言うところのために作られた 比較的大きな輸送力を担うのに有効であろう土地に建設されたものである。 そして基本的にはこれ以上の軌間を有する鉄道が建設されなかった、 あるいは建設してもその地の中心軌間にならなかったためでもある。 そのスイスであるが、確かにメーターゲージが有名であるのだが、 営業キロ5000km以上あるスイスの鉄道の9割が標準軌である。 欧米においてはあくまでも標準軌が基本でなのだ。 日本は欧米の植民地ではなかったが、 実は当時の政府高官がこの類の知識を有していなかったことなどから、10067mm軌間の採用になった。 その他詰まらない理由がいくつかあるが割愛する。 繰り返すが、南アフリカにしてもニュー・ファウンドランド島の鉄道にしても、 1067mm軌間の鉄道が主要鉄道であれば標準軌間並みの大きさにせざるを得ないのである。 そして日本もそうなった。 さて、本文に話を戻したいが、どうしようもないことを書いているので割愛する。 この酷使様の言い分だと16番の普及がまるでアメリカの御蔭とも読める文章になっている。 16番の濫觴が対米輸出向けモデルにあったことは同意する。 何しろ戦後混乱期に創始された模型であるから、 一番のお得意様である米軍将校向けの商品が多くなるのはやむを得ない。 松本の意見では昭和20年代も30年代も変わらないような書き方をしているが、 少なくとも30年代前半はまだ零番が主力の時代であって、16番はサブゲージの扱いだった。 これは当時のTMSを一読すれば解るはずなのだが、松本には解らなかったらしい。 そして何を思ったか日本国憲法に辿り着くのだが、何の関係があるのかさっぱり分からない。 この後欧州のルネッサンスの話が出てくるのだが、今の時点の研究成果を書くのは不公平にすぎるだろう。 この愚か者の意見ではルネッサンス以前は全く進歩のない停滞した時代だったと言いたいらしい。 そして「ルネッサンス以来の多くの新興運動が起こり」、とあるがそれが何かはここに書いていない。 まぁ、書けるほどの知識もなくイメージだけで書いていると受け取られてもやむを得ないだろう。 ああ、そう言えば、コメント排斥をしているどこかのブログの主もそうなののは偶然ではなかろう。 この部分はなかなか味わい深い文章であるのでそのまま引用してみる。
どこの平行世界の話だろうか。欧州のルネッサンスが14-16世紀に勃興した(Wikiから)も以上、 それは、その後に書かれている「一部の支配者に奉仕する」ものだった。 理由など簡単である。そんな娯楽を享受できるのは王侯貴族か大商人だけだった。 また、芸術のようなものはどうしても金がかかる。当時の大衆にそれを出すほどの金があったとは思えない。 松本は模型を芸術的なものと捉えたいようだが、残念ながらそれは間違っていると言わざるを得ない。 カスタムモデラーが作り上げた一品物であれば芸術的価値を有するかもしれない。 アマチュアモデラーが丹精込めて作り上げた精密モデルにもそのような価値を持つもがあるだろう。 その点について否定する気は毛頭ない。 だが大衆というものを考えた時に、失礼極まりないことに敢えて酷い言い方をするが、 それらのような手間暇かけて造られたコスト無視の塊など、それこそ何ら意味を持たぬ者になり下がるだろう。 大衆のうちどれ位のものが芸術を求めているか、この様なことすら松本には理解できていなかった。 極端な話、鉄道模型をしている少年たちのうちそのような考えを持つものがどれくらいいたのか、 そしてやはり大人たちがそういう観点から模型をしていると思っているのかさっぱり分からない。 結果を申し上げると、彼が目指したはずの新生欲求の結果なるものは、 民衆の支持とやらを得ることが出来なかった。 当然ではある。民衆に必要なのは誰でも気軽に買える程度のものであり、 無駄に高価な嗜好品を買い続ける余裕などはないのである。 TMS1984年4月号で山崎主筆が価格について懸念していたが、現実はその通りになっている。 こんなことを考えると、本文で書いてあることを一々疑ってかかるようになる。 そのおかげか、この後もわけのわからない文章が続き、頭痛さえしてくるほどである。一言こう言いたい。 ポエムかよ!これ! 最後に国際的な通則に基づいて(ここがミソ)、 HO1067と命名することを提唱したい。 お前は馬鹿か。 もし国際的な通則に基づくならば、HOmないしはHOn3-1/2にならなければならない。であるから、私はせいぜいこの模型を12mmとしか呼ばないし、まともな説明をするのならば今言ったような呼称を用いるだろう。 ちなみに前掲のTMSではHO12(核爆)なんて呼称すらあったことを紹介しておく。 さて、この時点で「もうひとつの真縮尺模型」である、 13mmを指して長く髀肉の嘆を託ってきたように書いているが、 下周りに手を入れるのだから、おいそれと普及するはずもなかった。 また蒸機や旧型電機などは車体幅やデッキなどモデファイされているのが通例である。 だから修正に多大の手間を要した。それがない新型電機や戦後ディーゼル機関車などは 台車周辺の修正だけで済むというメリットはある。 実際にスパイクモデルはKATOの製品を13mm化するパーツを出しているし、 電車などは車輪交換だけというお手軽改軌も存在する。 この文章が書かれた時点で13mmゲージの歴史が少なくとも5年目に入っていることも指摘しておく。 |
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