京品ホテル闘争に関わる解決金返還訴訟等に対する声明/労働組合東京ユニオン・執行委員会 ほか

2010-12-21 17:58:43 | 労働運動
東京ユニオンの執行委員会から「京品ホテル闘争に関わる解決金返還訴訟等に対
する声明」が出されました。経緯がよくわかりますので転送します。
京品ホテルの強制執行の時、ピケットを組んで機動隊と対峙した一人として、そ
の日以降も毎日毎日毎日争議行動を続けて勝利的和解を手にして(派遣ユニオン
の王城ユニオンの自主営業の支援など、仲間の支援もしながら)、職場再建を目
指して奮闘しておられる京浜支部の方たちを応援したいです。

レイバーネットML
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京品ホテル闘争に関わる解決金返還訴訟等に対する声明
2010年12月14日
労働組合東京ユニオン・執行委員会

本年11月15日、「労働組合東京ユニオン旧京品支部代表者」と称する「大内次雄」氏が労働組合東京ユニオンに対し闘争解決金(9000万円)引渡請求事件を、11月19日には大内をはじめ金本、森本、佐藤ら4名が京品闘争弁護団の2名の弁護士に対し懲戒請求を相次いで提起しました。
この訴訟提起について東京新聞が訴状を断片的に伝えたこともあり、ご支援をいただいた皆さんにご心配をおかけすることになりました。
ご支援をいただいた皆さんに心からお詫びを申し上げるしだいです。

京品闘争は2008年5月1日の「労働組合東京ユニオン京品支部」結成から開始され、理不尽なホテル廃業・全員解雇を認めず「自主営業」で闘い、「強制執行に抗する闘い」「ワンコイン弁当闘争」を経て債権の再譲渡を受けたハゲタカファンド、ローンスター・グループの雇用責任を追及する未知の闘いの領域に踏み込めながら、破産管財人との20回に及ぶ団体交渉で勝利的和解を勝ち取りました。
支部結成から和解条項が履行されるまでの707日間の闘いは全国の多くの仲間の皆さんの物心両面にわたる熱いご支援に支えられて打ち抜かれ、困難な闘いの中から勝利をつかみ取ったものです。
私たちはこれらの訴訟などが、京品闘争を共に闘った元組合員から提起されていることを忸怩たる思いで受け止めています。
しかし一方でこれらの行為は東京ユニオンの活動とは全く無縁であるにとどまらず、東京ユニオンの活動を妨害するものであることは明白であり毅然として対応する決意であることを明かにします。

第1に原告らが言及している「解決金」は多くの皆さんの支援を受けて闘った京品闘争の成果として獲得されたものです。

組合運動によって獲得された成果を一部の元組合員が個人の「権利」を前面に出し、自分たちにより有利な配分を主張して訴訟を提起したことは労働組合として容認できるものではありません。

第2に和解調書の中でも明確にされていますが解決金は
①地位保全を求めた組合員(46名)に対するもの(5000万円)
②東京ユニオンに対して雇用確保に関する紛争を解決するものと係争事件を取り下げるもの(7500万円)、
から構成されています。
①は当然、組合員に配分されるものです。
②の雇用確保に関する紛争を解決するものは、東京ユニオンが破産管財人との団体交渉で京品ホテルの再建が不可能となったために、組合員が自ら雇用創出活動を行う費用を要求し管財人が最終的に認めたものに相当します。
職場再建資金(4000万円)と呼ばれているものです。
職場再建資金の獲得は京品闘争の意義を体現したものであり、東京ユニオンは破産管財人との団体交渉で獲得のために全力をあげました。
訴訟提起者らは事実を曲げながら職場再建資金を生活再建資金と矮小化して個人への配分を要求し、「東京ユニオン本部は解決金(1億2500万円)のうち、実に6割(7500万円)を独占しようとしている」と宣伝していることは見過ごすことはできませんし、とりわけ、京品闘争の支援者らを含め全体で共有しなければならない成果である職場再建資金を個人に分割して配分することは東京ユニオンとして、到底認められるものではありません。

第3に大内ら元組合員には訴訟を提起する当事者性がないと考えられます。
東京ユニオンの組合規約には「支部代表者」という規定がありません。
そもそも「旧京品支部」は労働組合東京ユニオン京品支部を承継したものではなく労働組合法上の要件を満たした労働組合でもありません。

京品闘争を最後まで闘った京品支部組合員は京品闘争の勝利的和解をステップに企業組合「フォーエバー707」を立上げ、職場再建のための活動に日々邁進しています。
東京ユニオンは職場再建を志す京品支部の仲間たちを、あらゆる妨害に屈せず全力でサポートすることを宣言し「声明」とします。
近々、あらたな職場がオープンする予定です。より一層のご支援と連帯を心よりお願いいたします。

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京品ホテル闘争解決金訴訟第 1 回弁論の報告/吉岡力
12月21日に京浜ホテル闘争解決金訴訟の第1回弁論が行われま
したが、東京に別件の用事がありましたので傍聴させていただ
きました。

原告側の支援という立場で傍聴をさせていただきましたが、原
告側の意向などもありますので、報告できる範囲で報告させて
いただきます。

まず、驚いたのが被告である東京ユニオン側が傍聴に動員をか
けていたことでした。今回の問題に関しての組織としての意思
表示ということで理解させていただきました。どういう名目で
あれ、東京ユニオンという労働組合は解決金として6割も支払
わないといけない労働組合なのですね。そういうことで理解さ
せていただきたいと思います。

このレイバーネットのメーリングリストに今回の問題に関して
何か声明が出されていますが、社会通念上一般的にこのような
声明が通用するのかどうか、個々人で判断していただければよ
ろしいのかと思いますが、私自身はこのような声明は社会通念
上通用しないという立場で裁判の進行を見守っていきたいと思
っているところです。

また、今回驚いたことに原告側の支援という立場で傍聴に来て
いた私に対して、東京ユニオンの渡辺秀雄委員長は「何で吉岡
君が来ているの?なかまユニオン関係ないでしょ。」などとい
きなり話しかけてきました。

正直、どういう立場で裁判傍聴しに行こうが個人の自由ですが
、何でこのような事を私に話しかけてくるのでしょうか。よく
理解できませんでした。

まあ、私自身、『自治労滋賀県本部懲戒解雇事件闘争 清水潤
子さんを支える会』のHPでも見解を出させていただいておりま
すが、今回の『京品ホテル闘争解決金訴訟』を労働組合業界全
体の信用を揺るがしかねない非常に大きな問題として捉えてい
ますので、傍聴させていただいただけの話です。

また、今回の裁判を傍聴していてもう一つ驚いたことがありま
した。それは被告側代理人としてあの有名なN野M美弁護士が受
任していたことです。私はこの事実に大きな驚きと衝撃を受け
ました。

N野M実弁護士は『労働ダ●ピング』という本の著者としても有
名な方なのですが、派遣労働などにおける賃金のダンピングを
批判されていますが、労働組合による解決金のダンピングはOK
と言われたいのでしょうか。

あの有名なN野M実弁護士がこの裁判で被告側の立場としてどの
ような主張しているのかという点も見ていただければ、大変興
味深い訴訟とも言えると思います。また、この訴訟には関心を
持たれている方もたくさんおられると思いますので、次回の日
程をお伝えさせていただきまして、今回の報告を終了させてい
ただきます。

次回日程:2月8日(火)13時10分
場所:東京地方裁判所527号法廷

事件番号
平成22年(ワ)第42411号
闘争解決金 合議

原告:労働組合東京ユニオン旧京品支部
被告:労働組合東京ユニオン


パナソニックPDP偽装請負事件
争議当該 吉岡 力



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