韓国民団は反日団体だから日本人の税金で作った公的施設を使うことは許されない、展示内容も反日的なものが予想されるのでそのような表現活動も許されない、ということは、韓国民団が親日になれば使ってよく、展示内容が親日になれば表現活動を行って良いということになります。

 

 日本国籍であっても、反日団体に属していたら駄目で、反日的な表現活動であれば許されないといったことになりますから、国籍による差別よりも反日か親日かの違いが重要になってきます。

 

 反日という言葉が鍵になると思うのですが、その言葉がなんとも曖昧模糊としており、何が反日になるのかといった明確な基準がなく、誰がなにを根拠に反日であると決めるのかといった大事なことも不明確で、その上にどうして反日だと悪いのかということも説明されていません。

 

 日本に反対することだといっても、反対される日本がなにを指しているのかも分かりません。

 

 外国で反日デモなどがあっても、その多くは戦前の軍国主義者が行なったことを批判するものか、日本が再び過去の姿に戻ろうとしていることを危惧するものであり、平和憲法を持っているから日本は怪しからん国だといったかたちの反日運動は見たことがありません。つまり外国での反日運動は、過去への批判と、過去を反省しない人たちへの批判と、将来への危惧であって、平和憲法体制の現状の日本への批判ではないのです。

 

 だとすれば、平和憲法の維持と過去の侵略戦争や植民地支配への反省を真摯に求める立場の日本の市民とは、外国の反日運動は心地よく同居できるものだといえます。外国の反日運動と、戦後体制支持の市民との相性は良いのです。

 

 そうなると、外国の反日運動を激しく嫌悪しているひとたちは、反日運動のターゲットにされている、戦前の軍国主義による侵略や戦争犯罪や植民地支配をなかったことにしたい人たちで、戦後の平和憲法体制を否定して戦前に戻したい欲求をもっている人たちということにります。

 

 私の知る限りでは、そのような人たちは戦後の日本社会の主流ではなかったはずですが、いつの間にか日本社会のオーナーのような顔をして、反日団体には日本人の税金で建てられた施設を使う権利はない、なとど言い出している現実はいったいどうなっているのかと思いました。

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