初鹿事務所に電話をかけたブログ主らしき人物が、都立大学卒無職と言ったことには驚きました。ニートなのですが、当時のニートの社会的な立場はとても弱いものでした。今のように政府がニート対策をなどと言い出すことは絶対になく、仕事に就こうとしないのは情緒障害であるから、暴力ヨットスクールに放り込まれて死ぬまで殴られても文句は言えない、というのが世間の常識でした。

 

 日本の地域社会には、地域カーストとも言うべきものがあります。私の父親は、企業や政治家の裏情報を知っているのが自慢の人でしたが、地方議員の子分の区政協力委員長の子分の町内会長の前に出ると一切なにも言えなくなり、何事も御無理ご尤もで聞いて来る人てした。母親は猛烈なお喋りで、法事などでは中心に座り込んで、一日中知人や親族のことを聞き手に喋らせずに喋り続けるという人でしたが、地方議員の子分のPTA会長の子分の地区委員の前に出ると一切なにも言えなくなり、何事も御無理ご尤もで聞いて来る人でした。

 

 地方議員を頂点にして、地域の有力者(区政協力委員長・PTA会長クラス)、地域で多少有力な人(町内会長・地域委員クラス)がいて、その下に、地域での発言権がない一般人がいるという構造に地域カーストはなっています。

 

 私はこのような不条理な仕組みは大嫌いであり無くしたいのですが、圧倒的多数の地域住民は当たり前のことと思って、そのような上下関係のなかに安住しています。

 

 ニートは発言権のない一般人の下になります。町内会長の前に出たらなにも言えない親から、たくさんの金を使って大学まで出してやったのにお前はなにをやっているのだと日々なじられて、社会や地域になにか言おうものなら、そういうことは仕事に就いて自分の力で飯が食えるようになってから言えとされてしまいます、そういう立場でした。

 

 ところがネットを使えば、地域カーストの最底辺にいるニートが、地域カーストの頂点にいる地方議員に対して上から目線で誹謗中傷を繰り返すことができて、有権者というだけの資格で、地方議員の一言を取り上げて吊し上げることもできるのです。

 

 正攻法としては、民主党の初鹿氏が憎ければ、自民党に入って、手弁当で政治活動を手伝って実績を作って、都議選に公認で出してもらうということになりますが、現実には、議員の息子や支持団体出身者が優先されるので、一市民から党に入った者に都議選の公認が回ってくることはありません。政党にいいように使われるだけです。

 

 その点では、ネットを使えば労することなく地域カーストの頂点にいる地方議員の上に立てるのですから、とても都合のよい手立てが開発されたといえる状況でした。

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