コラム

ヒロインの共通点「闇市」

戦時中や戦後が舞台となった朝ドラ作品では、「闇市」が描かれることもあります。
闇市とは、戦争などによる生産力の低下で物資が極端に品薄になったとき、都市部に自然発生的に出現する自由市場のこと。
こちらでは、朝ドラに登場する闇市のシーンを、関東と関西に分けて作品ごとにご紹介します。時代と場所が近ければ、もしかしたらヒロインたちは闇市で出会っているかもしれませんね。

戦時中、病弱な夫と4人の子どもを抱えるヒロイン・三谷かな子(南田洋子)は、一家の食糧を確保すべく闇市へ。しかし、向かった闇市が非合法の市場だったことで、取り締まりに遭ってしまう。

ヒロイン・下村梅子(堀北真希)は、兄が通っていた闇市にある食堂の店員・矢吹あかね(宇野実彩子)と出会う。母が倒れてしまったというあかねに頼まれ、食堂の手伝いをすることに。【第15回】

闇市で警察の一斉摘発に巻き込まれてしまった、梅子とあかね。【第23回】

女子医学専門学校に入学して初めての夏休み。戦後の混乱の中、物価の上昇に苦しむご時世。そこで梅子は「何か家計を助けることをしなければ」と、闇市で体温計を売り始める。

しかし、「勝手に商売するな」と男に詰め寄られてしまう。動揺する梅子だが、叔父・立花陽造(鶴見辰吾)が間に入り、事なきを得る。【第25回】

戦後、闇市に店を出している上の妹・安東かよ(黒木 華)のもとを訪れる、ヒロイン・村岡花子(吉高由里子)。そこへ、警官に追われている2人の戦災孤児が逃げ込んでくる。かよの足にしがみつきながら助けを求める2人をかばい、警官にウソをつく花子とかよ。花子たちの機転で孤児たちは助かる。【第151回】

助けた孤児たちをかよが引き取ると聞いた、花子と下の妹・益田もも(土屋太鳳)。かよの店に駆けつけ、真意を問う。

助けた孤児たちは姉妹で、空襲で両親を亡くしたのだという。「私はこれまで自分のためだけに生きてきたけど、今度はあの子たちのために何か役に立ちたいの」と説明するかよ。かよの覚悟を聞き、花子とももは協力することを誓う。【第152回】

戦争が終わり、「女の人の役に立つ雑誌」を作ることを決意する、ヒロイン・小橋常子(高畑充希)。妹の鞠子(相楽 樹)と美子(杉咲 花)と協力し合い、“おしゃれ”をテーマにした雑誌制作に取り掛かる。紙を手に入れることが難しいご時世だったが、闇市で出会った、水田正平(伊藤淳史)のおかげで安い紙を仕入れることができ、構想から2か月で完成に至る。

『スタアの装ひ』と名付けられたその雑誌を、常子たちは闇市で販売することに。母・君子(木村多江)も加わり、家族全員で呼びこみを始める。日が暮れるころには300冊すべてが売れるほどの盛況ぶりだった。【第83回】

闇市で洋服づくりのための生地を探す、ヒロイン・小原糸子(尾野真千子)。なかなか良い生地が見つからない日々が続く中、ある日鮮やかな水玉模様の生地を見つける。糸子は、「新しい時代の洋服の生地や!」と大興奮。早速、友人のサエ(黒谷友香)のためにワンピースを縫いあげる。その後、水玉のワンピースは大評判を呼び、注文が殺到する。【第81回】

終戦後、ヒロイン・西門め以子(杏)は、大阪市内にある荒れ果てた家で家族を待つことを決意する。闇市に行き、馬の飼料用の小さいジャガイモを見つけると、丸ごと揚げたポテトフライを売ることを思いつく。その名も“馬”と“芋”から、「うまいもん」。幼なじみの泉 源太(和田正人)の助けもあり、売り上げは好調。やがてめ以子は、身寄りのない子どもたちが持ち寄る材料を生かして料理をし、おいしく食べてもらうことに生きがいを感じ始める。【第134〜135回】

ある日突然、闇市に警察の手入れが入る。め以子がやっと手に入れた米を取り上げようとする警官に対し、め以子の怒りが爆発! 警官にタックルし、「これは私の米やーー!」と叫ぶ。

必死に抵抗するめ以子は警察に連行されてしまう。米をとりあげられた上に罰金を払わされることに。【第138〜139回】

終戦後、外国でおしめに使われているような生地を探すため、大阪・梅田の闇市を訪れるヒロイン・坂東すみれ(芳根京子)。しかし、闇市を仕切る根本(団 時朗)の子分・玉井(土平ドンペイ)たちに絡まれ、路地裏に連れ込まれそうになる。【第19回】

梅田の闇市で生活するすみれの姉・野上ゆり(蓮佛美沙子)は、闇市の元締め・根本たちのやり方に反発するも、鼻であしらわれてしまう。傷ついたゆりの姿を見た父・五十八(生瀬勝久)は、ゆりとその夫・潔(高良健吾)と一緒に、根本のもとへと出向く。初めは相手にされない五十八だったが、日本の未来のため現状を変える必要があると説得。その言葉に、闇市の人々は心を打たれる。【第30回】

戦後の食糧不足の中、お金を手に入れるため、持っていた着物を売ろうと闇市へ向かう、ヒロイン・立花福子(安藤サクラ)と夫・萬平(長谷川博己)。夜の闇市に行列ができているのを発見し近づいてみると、そこにはラーメンの屋台が。夫婦になったきっかけのラーメンを思い出しながら、1杯のラーメンを分け合う。【第25回】

闇市を歩く萬平と福子の耳に、「リンゴの唄」を奏でるハーモニカの音が聞こえる。目を向けると、そこには銭入れの缶を置き、かがみこんでハーモニカを演奏する男の姿が。その男は、萬平が憲兵に捕まってしまう原因を作った、加地谷圭介(片岡愛之助)だった。【第29回】

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