【プロ野球】広島、8連勝で勝率5割 菊池が通算1000安打、投げては床田が7イニング無失点の快投2019年4月28日 紙面から
◇広島2-0ヤクルト広島が8連勝で勝率を5割に戻した。6回、長野の適時二塁打で1点を先制し、9回に会沢の適時打で加点した。床田は制球良く7イニングを無得点に抑え、4連勝で4勝目を飾った。ヤクルトは小川の8イニング1失点の好投を援護できなかった。 ◇ 広島・床田は顔色一つ変えず、痛快な空振り三振を見届けた。1点リードの7回2死一、二塁のピンチ。球数100球を超え、最後の力を振り絞った。勝負球は宝刀のスライダー。絶妙なコースに決まると、太田のバットが豪快に空を切った。 「情けないです…。ピッチャーに四球を出して、ピンチを広げてしまった。ああいうところをしっかり投げないといけないです」 試合後は真っ先に7回にピンチを招いた場面を反省したが、ヤクルトのエース小川と堂々の投手戦を演じた。7イニング5安打無失点。右打者の内角への制球は精度を欠いたというが、会沢から「左の内角、右の外角には投げ切れているから大丈夫だよ」と鼓舞され、自信を持って腕を振った。 開幕前「目標はキャリアハイです!」と言い切った。2年前は登板3試合目に左肘痛でまさかの離脱。あの悪夢を忘れないため、一戦一戦を胸に刻んでいる。それが3、4月で4勝をマーク。月間MVPにノミネートされる活躍となり、早くも新人王の声まで聞こえてきた。緒方監督もえびす顔だ。「7回はちょっと厳しい場面もあったけど、床田がよく投げてくれた」 チームは球団史上5度目の3戦連続完封で2年ぶりの8連勝。借金を一気に完済した。投手陣も31イニング連続無失点を継続。球団記録の39イニング(2012年)を視界に捉え、12連戦の初戦を最高の形で滑り出した。 ヒーローインタビューで床田は「長い戦いが始まりますけど、精いっぱい戦います」と東京の鯉党に約束した。開幕戦以来の貯金生活へ、鯉のぼりの季節を前に王者が息を吹き返した。 (杉原史恭)
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