「Inこの湯(1袋25g)」200円。湯色は、最近人気が高い「ルチノー」という品種の鮮やかな黄色の羽色をイメージしたという(画像クリックで拡大)

 2013年5月、口の中にインコ臭が広がる「インコアイス」を発売した「とりみカフェ ぽこの森」(兵庫県神戸市)が、インコ愛好家向けの商品第二弾として2014年3月、インコの香りの入浴剤「Inこの湯(インコの湯)」を発売した。現在、同店のイベントなどで販売しているが、来場した半数以上の人が購入するため、あっという間に在庫僅少の状態に。同店では予想以上の好評に驚いており、通販も検討している。

 インコアイスは溶けないように管理する苦労が大きかったため、「常温で管理できて気軽にプレゼントしやすく、インコのにおいを楽しめるグッズを作りたい」と考え、開発したとのこと。開発時には、香料会社にインコの抜けた羽根、アイスのトッピングに使用したインコの香りのパウダー「イン粉」を送り、5パターンほど香料の候補を作ってもらった。さらに鳥好きの常連客に依頼し、実際に腕を浸して試し、一番「お風呂から上がって体を乾かしたあとにボディーがセキセイインコくさくなる」ものを選び、半年かけて完成させた自信作だという。

 気になる使い心地だが、店長の梅川千尋氏によると「湯上がりの肌ざわりがインコの羽根を触ったようにさらさらすべすべになり、羽根に包まれたようにやさしいあたたかさが続き、さらにほんのりインコの香りがする」とのこと。ちなみに知らずに嗅いだ人からは「天日干ししたての布団の上で、焼き立ての食パンにバターを塗って食べようとしたら、バターを間違えて落としてしまったときのような香り」という感想もあったそうだ。購入者からは「不快なクサさではなく、どちらかというといいニオイで家族みんなで使える」「知らなければ『インコ!?』と嫌な顔をされない」と好評で、リピーターも多いとのこと。

 また「アイスと違い溶けるリスクがないので、鳥好きの人へのプレゼントなどに渡しやすい」「200円という手ごろな価格」「残ったお湯は洗濯にも使えるので、タオルなどにインコ臭をつけられる」なども、人気の理由だそうだ。

(文/桑原 恵美子)