那覇軍港に「異形の真っ赤な船」あらわる その「深海能力」で墜落のF-35戦闘機捜索へ
那覇軍港に停泊中の船が実に特徴的であると話題になっています。まず赤い。そして「ファン・ゴッホ」という名前。空自F-35戦闘機の墜落事故を受け、米軍が派遣したとのことです。どのような船なのでしょうか。
曇天下でも鮮烈な赤が目を引く「ファン・ゴッホ」
沖縄県の那覇軍港に2019年4月22日(月)現在、遠目にもよく目立つ真っ赤な船が停泊しています。
全体を鮮やかな赤で彩ったその船は、シンガポールのウルトラディープソリューションズ(以下UDS)社が所有する潜水作業支援船(diving support construction vessel)で、その名も「ファン・ゴッホ」といいます。「ひまわり」などで有名な、画家のゴッホが由来。「潜水作業支援船」とは、おもに海底油田のプラットフォームを建設する際などに、海底での作業を支援するために造られた船だそうです。
UDS社によると同船は、水深3000mでの作業も可能な150tクレーンを装備し、水深300mまで潜れる18人乗りの作業艇や、無人遠隔操作車両を搭載。ブリッジの、まさに「目の上のたんこぶ」のような位置にヘリポートが備えられているのも特徴的です。
1週間ほど前に那覇へ入港してきたとのことで、しかも搭載しているコンテナに「NAVY(海軍)」の文字が見られることから、4月9日(火)に発生した航空自衛隊の戦闘機F-35墜落事故との関連が噂されていました。そして日本時間4月20日(土)、岩屋防衛大臣が同事故に関し米軍の協力についての質問に答えるなかで、「ファン・ゴッホ」の名前を挙げつつ「非常に高い海中捜索能力を備えた船を、近々派遣をしてもらい、共に活動を続けるということにさせていただいております」と述べ、その来港目的が明らかになりました。
なお、世界中の船舶の位置情報(自動船舶識別装置による位置情報)を確認できるウェブサイト「Marinetraffic」によると、「ファン・ゴッホ」は2019年4月22日(月)17時現在、いまだ那覇軍港に停泊している様子です。
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ジオン軍にいそう