提督の憂鬱   作:sognathus
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朝、提督が執務の準備をしていると、後ろからこっそり近づく影が。
影の主は気付かれないようにゆっくりと忍び寄りそして――


第46話 「意外2」

皐月「たーいーさっ」ギュッ

 

提督「ん、急にどうした」

 

皐月「えへへー、ただこうしたかっただけー♪」

 

提督「......?」

 

ササッ

 

電「うーん......8点!」

 

文月「9点です!」

 

敷波「な、7点......ふんっ」

 

 

皐月「合計24点かぁ。まぁまぁかなっ」ピョンッ

 

提督「......なんだ?」

 

電「一番恋人っぽいセリフを言った人が勝ち! ゲームなのです」

 

提督「......」

 

皐月「僕はまぁまぁいい線いってたみたいだね。敷波の評価がちょっと厳しい気がしたけどなぁ?」チラ

 

敷波「べ、別に嫉妬とかじゃないからねっ。こ、公平に評価した結果だもん!」

 

文月「本音がダダもれですね~」

 

電「敷波ちゃんは大佐が大好きなのです♪」

 

敷波「ち、ちが......! ちが......違わないけど、さ」カァ

 

提督「もしかしてお前達もするつもりなのか?」

 

文月「当然!」

 

電「なのですよ」

 

敷波「だ、だめ?」

 

提督「......一応聞いておこうか」

 

文月「やったぁ。それじゃあ今度はわたしですねぇ」

 

文月「大佐、ちょっとベッドに寝て貰えますか?」

 

提督「何故?」

 

文月「このゲームはシチュエーションも評価の対象なのです。だからお願ーい」

 

提督「......分かった」ゴロン

 

文月「あ、布団も被って下さいねー」

 

提督「ああ」バサッ

 

文月「ありがとうございますー。それじゃ文月いきまーす」

 

 

文月「大佐、大佐起きて。もう起きないと遅刻しちゃうよ」ユサユサ

 

提督「......」

 

皐月「うーん、これは......7点!」

 

電「ちょっと惜しいのです。7点!」

 

敷波「っ......7点!」

 

文月「合計21点ですかー。残念ですねぇ」

 

提督「......因みに皐月との点差が出た理由は?」

 

皐月「雰囲気は良かったけど、でもこれはどっちかというと」

 

電「幼馴染なのです」

 

敷波「惜しかったけどね!」

 

文月「なるほど~。これは迂闊でしたぁ」

 

提督「それで、次は誰だ?」

 

電「電です! 大佐、今度はまた椅子に座っててもらえますか?」

 

提督「わかった」ギシッ

 

電「それではいくのです!」

 

 

電「おはようございます大佐。昨夜はその......」ポッ

 

提督「......」

 

皐月「え? それで終わり?」

 

電「なのですよ」

 

皐月「ごめん、よく分からなかった。5点!」

 

文月「じゅ、10点......」カァ

 

敷波「10......」カァ

 

皐月「えっ」

 

電「合計25点。トップなのです♪」

 

皐月「えっ、えっ? な、なんで? どうして二人ともそんなに点数が高いの?」

 

文月「そ、それはぁ......」

 

敷波「えっと......」

 

電「金剛お姉ちゃんの言う通りにやったら上手くいったのです。ブイッなのです♪」

 

提督(あいつか......)

 

皐月「え~、なんかよく分からないよ~」

 

文月「ま、まぁ次行きましょう。はい、敷波ちゃんですよ」

 

敷波「は、はいっ」ビクッ

 

提督「今度はどうしてたらいいんだ?」

 

敷波「あ、大丈夫そのまま座ってて」

 

提督「分かった」

 

敷波「すぅ......はぁ......。行きます!」

 

 

敷波「大佐」

 

提督「ん?」

 

ガシッ

 

皐月・文月・電「えっ」

 

提督「ん? おい、敷な――」

 

チュ

 

敷波「だ、大好き......」カァァァ

 

皐月・文月・電「......」

 

敷波「......ど、どう?」

 

皐月「はっ。......ひゃ、100点!」

 

文月「これは100点です」

 

電「これは予測外なのです。100点!」

 

敷波「......ありがと。や、やった」

 

提督「敷波......」

 

敷波「大佐、宜しく......な?」




敷波はただのツンデレではないのですよ。
実はとても素直であざとい子なのです。

大淀がイベント報酬になるみたいですね。
嬉しい筈なのに、このやる気の出なさは一体......。


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