優等生から不登校になった私に起きたこと

部活と受験対策びっしりの進学校に入って

「”社会のレール”の外に飛び出したら、やっとおもしろい世界を見つけた」と田中ありすさんは語る(写真:不登校新聞)
不登校経験者・田中ありすさん(31歳)にお話をうかがった。
田中さんは高校1年生の夏休み明けから学校へ行けなくなった。当時つらかったことや、現在の気持ちなどを話していただいた。

――不登校になったときは、どのようにすごしていましたか?

高校1年の夏休み明けから学校に行けなくなって、それから最初の1年間は本当につらくて、あまり記憶がありません。

「こんなことをしていました」と人に話せるようなことは何ひとつありませんでした。

当記事は不登校新聞の提供記事です

ただ部屋にこもって、スナック菓子を食べて、ずっと泣いているだけでした。それからストレスでアトピーが出て、ひたすら体をかきむしっていました。

私はもともと勉強が好きで、中学までは成績もよく「優等生」だったんです。それが不登校になったことで、今まで積み上げてきた「優等生」というアイデンティティが完全に崩れてしまったんです。

「絶望しかなかった」

近所の目も苦しかったです。私の実家は地方だったからみんな顔見知りで、外に出たら「あそこの家の○○ちゃん、学校にも行かずに何しているのかしら」となる。

だから一歩も外に出られませんでした。家では親のことも拒絶していたから、部屋からもほとんど出ずにすごしました。

いろんな危機が一度に来て、もう絶望なんです。何をよりどころにして生きていいのかわからない。かといって「死のう」という意志もない。生きることも死ぬこともできない状態でした。

――学校のどういうところがきつかったのですか?

どの生徒にも画一的な授業をするところが嫌いだったんです。それでも中学校まではがんばって通っていて、高校は地元で一番の進学校に入学しました。

ところが、その高校が江戸時代の藩校から続いている伝統のある学校で、そのせいかすごく保守的で、部活も受験対策も厳しかったんです。

次ページ精神的にも肉体的にも追い詰められ、不登校に
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  • NO NAME19c9c6cb8d8b
    私も同じように、学校に行けなくなったり、再び入学したとこを卒業して、今度は頑張ろうって思い入った会社を辞めてしまったので、
    似たような部分があるのかななんて思いました。
    でも、読みながら、学校に行けないのは甘えとか、環境のせいにしてるのではとか
    人から思われそうだと思ったりしました。
    この記事の人は、今は安定した環境を見つけたといっていたので、いいなぁと思いました。自分もいつか
    安心できる居場所を見つけれたらいいなぁと思いました。
    up202
    down11
    2018/12/16 17:58
  • NO NAME80a2d2f12a40
     30年前になりますが、父親の死がきっかけで中学で孤立するようになりました。勉強は嫌いではなかったし、塾にも通っていたから成績は悪くはなかったのですが、学校の同級生と話が合わない。なので塾だけ通っていたのですが、次第に陰口を叩かれるようになり、塾にも行かなくなりました。

     知り合いが高松高等予備校の現在の理事長に相談したところ、受け入れてもらえました。当時から理事長は、お前のような子供の受け皿を作るのが夢だ、とおっしゃっていました。10年くらい前でしょうか、フリースクールの村上学園高等学校ができました。

     自分はいま歯科医師をしています。理事長に拾ってもらえなかったら引きこもりのままだと思います。不登校に理由なんてないと思います。中学の同級生と社会人になってから交流したことがありましたが、彼らとは死ぬまで平行線だな、中学時代の自分は本当に話が合わなくて孤立したのだなと感じました。
    up136
    down2
    2018/12/17 07:08
  • SO000311af48dc
    もっと自由な進学ルートがあっていいと思う。学びたいのなら通信やインターネットや自宅学習でも十分に補える。苦しい子供がいるのなら、その子を無理やり既存のレールに乗せるのではなく、別の進み方を一緒に考えてあげるのが教育の在り方なんじゃないのかな。
    up123
    down8
    2018/12/16 19:53
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