山本一慶「小暮(橋本真一)は何回捕まるんだよ!(笑)」舞台『メサイア -黎明乃刻-』対談【第二回】

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橋本 だからある意味では、『黄昏の荒野』は気持ちとしては楽だったんですよ。捕まるまでの時点では、小暮は雛森との関係には迷いがないんですよね。その上で北方連合に連れ去られた後は、記憶を消されて小暮ではなくなっているので、だからこそ雛森を攻撃することもできたわけで。

次のストーリーがどうなるかは分からないですけど、前作の時点では人格が変わってしまったという考え方だと、小暮として抱えていた葛藤がそこにはないので、ちょっと楽というか。

山本 雛森と小暮って、お互いに本当に空振りしているよね。雛森はすごくダイレクトに、小暮に気持ちを伝えようとしているけど、それはもう小暮ではなくて。この空振りってすごく辛いし、どう展開したらこれから空振りせずに伝わるんだろうっていうのは、僕自身も楽しみではあるけど、今の2人の状況考えるとすごく難しい。

橋本 これがもし、小暮が自分の意思で北方連合に行ったんだとしたら、また全然違ったと思うんです。

山本 うん。それだったら全然、雛森も小暮に対して言いたいことを言えると思う。

橋本 でも強制的に連れていかれて、人格も変えられちゃっているから。言葉がそのまま届かない。

山本 そこがどう転がっていくか、雛森の言葉は小暮に届くのか。ここが一番の見どころになるんじゃないかなって思います。このままではまず話が伝わらない相手に、どう向き合っていくのか……その描かれ方に、僕も期待しています。

次作でのアクションはフライング!?

――『メサイア』シリーズといえば、アクションシーンも大きな見どころ。今作でも、お二人にはアクションシーンの大きな見せ場が用意されているのでは?

山本 やっぱり、小暮のフライングが見られますかね?(笑) 上から“シュュ~~ッ”って。

橋本 アハハ! 北方連合に行った小暮には、絶対にないと思う(笑)。

山本 わかんないよ!? 体を改造されて、空も飛べるようになっているかも。

橋本 超強いじゃん! やりたいよ、それ(笑)。

――ストーリーの中心になるということは、その分アクションシーンも多くなるのではないかと思いますが、この3年間の経験で『メサイア』で課されるアクション量にも馴染んできましたか?

橋本 単純にアクションが占める割合という意味では、色々と鍛えられたと思います。ただこれまでのシリーズを見ても、『月詠乃刻』での柚木小太郎(山沖勇輝さん)や、『黄昏の荒野』でのサリュート(山田ジェームス武さん)のような、作品の中でも大きな意味をもつ激しい戦いは、僕たちはまだ経験していないので……やりたい! 自分を追い込んでみたいです。

山本 やりたいよね。自分自身のことを、あそこまで肉体的にも追い込んだからこそ、役柄にも出てくるものが絶対あると思うんです。『メサイア』をやっているからには、その領域に僕たちも行ってみたいなっていう思いがあります。

橋本 あと次回での小暮に関して言えば、前作で北方連合に行ってからはアクションのやり方を意識的に変えているので、今までとは違う戦い方を見せたいなと思います。そこも、僕にとっては挑戦ですね。
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