第66回「メルセデス・ベンツC180アバンギャルド」(後編)
2014.09.12 水野和敏的視点「Sクラス」の技術が降りてきた
前回に続き、今回も「メルセデス・ベンツC180アバンギャルド」を見ていきます。1.6リッター直4ターボエンジン(156ps、25.5kgm)を搭載したC180の豪華版で、車両本体価格は467万円です。
ステアリングホイールを握って走り始める前に、エンジンルームをチェックしましょう。
しっかり、そしてきちんと先行技術を取り入れて作っていますね。先にチェックしたインテリアでは原価低減の部分が散見され、「メルセデスらしくあるためには、AMGパッケージを追加することをお勧めしたい」と言いましたが、エンジンルームの中身やボディー構造は依然として一級品、まさしくメルセデスです。
新型Cクラスの特徴は、スチール製キャビンとその前後をアルミ製とした「アルミニウムハイブリッドボディーシェル」にあります。ボディーシェルにおけるアルミ使用率は50%前後にもなると言われていますが、これはいわば「Sクラス」から降りてきたボディー構造です。
エンジンルームでは、フロントサスペンションのアッパーマウント部の車体構造を、いくつもの鉄板プレスをスポット溶接した構造体でなく、Sクラスのように、アルミの大型ダイキャストの一体構造品にしてきましたね。これは私が「日産GT-R」でやったことと同じです。かなり進化しています。走りや乗り心地が期待できそうです。
|
|
|
|
あなたにおすすめの記事
関連記事
- メルセデス・ベンツCクラス【試乗記】 2018.10.6 試乗記 精神的支柱は「Sクラス」かもしれないが、メルセデス・ベンツの販売の柱といえば「Cクラス」をおいてないはずだ。そのCクラスがマイナーチェンジを受けた。電動化モデルも投入された改良型の出来栄えを、雨の軽井沢で試す。
- メルセデス・ベンツC220dステーションワゴン アバンギャルド(FR/9AT)【試乗記】 2018.12.12 試乗記 フルモデルチェンジに匹敵するほどの大幅改良を受けた「メルセデス・ベンツCクラス」。新世代ディーゼルエンジンが搭載された「C220dステーションワゴン」の試乗を通し、新しい技術や装備を矢継ぎ早に投入する、メルセデス・ベンツの戦略に触れた。
- メルセデス・ベンツC200アバンギャルド(FR/9AT)【試乗記】 2018.11.23 試乗記 ライバルを突き放すべく、変更箇所が6500にも上るというマイナーチェンジを受けた「メルセデス・ベンツCクラス」。今回のテスト車は1.5リッターターボエンジンにマイルドハイブリッド機構を組み合わせた「C200アバンギャルド」。果たしてその出来栄えは!?
- BMW 330i Mスポーツ(FR/8AT)【試乗記】 2019.3.28 試乗記 フルモデルチェンジで第7世代となった「BMW 3シリーズ セダン」に試乗。ずばり、新型は“買い”なのか? 先代「F30」型を日常の足とするモータージャーナリスト清水草一が、走りの印象を報告する。
- 「メルセデス・ベンツEクラス」に高効率な1.5リッターモデル登場 2019.3.22 自動車ニュース メルセデス・ベンツ日本は2019年3月22日、「メルセデス・ベンツEクラス」のラインナップに、新たに「E200アバンギャルド/E200 4MATICアバンギャルド」(BSG搭載モデル)と「E300アバンギャルド スポーツ」を設定すると発表した。