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【ドラニュース】

きょう奪首だ!!阿部V弾0・5差 竜10勝目 貯金3

2019年4月20日 紙面から

ヒーローインタビューで笑顔を見せる阿部(左)と笠原(今泉慶太撮影)=ナゴヤドームで

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 ついに来た! 2位中日が首位ヤクルトに肉薄だ。19日、ナゴヤドームでの直接対決に4-2で勝利。4年目の阿部寿樹内野手(29)が2回に同点適時打を放つと、4回には殊勲の勝ち越し2ラン。20日の第2戦に勝てば、2016年5月10日以来のリーグ首位に立つ。

 豪快なスイングから放たれた打球が伸びる。左翼手が早々に追い掛けるのを諦めた打球は、左中間スタンドに消える決勝2ラン。阿部は大歓声を背に冷静な表情でダイヤモンドを一周。ポンポンと2回、軽く手をたたいてホームを踏むと、やっと笑顔が弾けた。

 1-1の4回、1死から四球で出塁した高橋を一塁に置いて打席に入った。フルカウントまで追い詰められると、ヤクルトの先発・小川のカットボールをフルスイング。がむしゃらに振ったバットから「全く意識していなかった」というアーチが生まれた。

 明大時代に放った本塁打は0本。社会人のホンダを経て、2016年にプロの世界に入った時は守備が売りの大型遊撃手だった。プロ入り当初は打球が前に飛ばずに壁にぶつかるも「強く振れるのが自分の長所。強く振ることができ始めてから自信がついてきた」とフルスイングに自分の生きる道を見いだした。

 本塁打を放ったこの日の第2打席も「とにかく『振る』という気持ちだけ」と140キロ後半の直球を投げ込む小川に真っ向勝負。「ピッチャーにとっても振られることは嫌だと思う」。5日のヤクルト戦(神宮)でもバックスクリーンへの3ランを放っていた右腕に対し、一歩も引かなかった。プロで築いてきた自信を信じてバットを振り抜き、ライアン・キラーを襲名した。

 今季は代打を含めて10試合に出場し、無安打に終わったのは代打で出場した3日の広島戦のみ。ここまで30打数12安打、打率4割を誇る好調の秘訣(ひけつ)は、タイミングの取り方だ。昨年の秋季キャンプで「いろいろ試してみよう」と打席の中で極力動かないように修正した。「無駄な動きをなくしたことで一発でタイミングが取れる」と手応えを実感している。

 首位ヤクルトとの3連戦初戦を制して貯金3。ゲーム差は0・5に縮まり、シーズン途中とはいえ頂点が目の前に迫っている。与田監督は「目の前の一試合をしっかり考えながら勝ちを増やしていく。その結果、首位になると考えているので今は大きく意識はしていないです」と、あくまでも一戦必勝で試合に臨むつもりだ。

 

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