[ワシントン 20日 ロイター] - 米カリフォルニア大学の研究者らのチームが、シマウマのしまの存在理由に迫る論文を作成し、米科学誌「プロスワン」に掲載された。それによると、しまは致死性の高いウィルスを媒介する吸血性のウシアブが止まりにくくする効果があるという。
実験では、複数の馬にしま模様の服を着せた場合、単色の服を着せた場合より止まったウシアブの数が少なかった。
論文を執筆したカリフォルニア大学デービス校の行動生態学者ティム・キャロー氏は「ウシアブは、シマウマにも単色の馬にも同じ確率で近づいた。だが、シマウマに止まろうとするときは適切に減速できず、通り過ぎてしまったり、文字通りぶつかって弾き飛ばされてしまったりする」と述べた。
シマウマは、馬やロバと近縁で、アフリカのサバンナに3種が生息する。しま模様は個体毎に異なり、同じ模様の個体はいない。
しま模様が進化した理由としては、捕食者を避けるためのカムフラージュ、個体識別など社会的機能、しまが背中に対流を起こして体温を調整する機能、ハエ類対策の4つの主な仮説がある。
キャロー氏は「第4の仮説のみが精査に耐え得る」と述べた。
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