新築のお家は大抵洋風ですよね。なぜですか？

一番大きな理由は安くて誤魔化しがきくから。
純和風でそれなりの見栄えにしようと思えば木材も露出で生地ですからそれなりのクラスの物になりますし、瓦屋根や金属屋根（安い瓦棒葺きではなく、数奇屋などの軒の緑青銅版平葺きとか）もそれなりの金額になります。

洋風のおうちはお金かけようと思えば大理石とか洋本しっくいとか輸入物高級テラコッタ瓦とか天然スレートとか使えますが、安めの予算に対応した大理石（調）ボードとか本しっくい（調）吹きつけとかスレート（調）模造石とか（笑うとかｗ）一杯建材があるわけです。

これはヒノキ4方柾（調）集成柱とかケヤキ玉杢（調）プリント合板とかもあるので（笑）和風でも同じですが、外観上は和風の場合土塗りか焼き杉板貼りとかぐらいしかあまりピンとこないのに対して、洋風は、塗り壁調からタイル調、石貼り調までさまざまなお手軽ボードが有りますし、現代風な金属系のものとかは純和風には合い難いけれど、現代モダン建築は基本的に欧米社会の物ですから、適当に合わせたスタイルを実現しやすいわけ。

それと都市部では平屋を建てようと思えば土地代が馬鹿になりません。よって2階建て～がスタンダードになります。田舎でも相続による土地分割や2世帯化などで十分な平屋が建って鯉の泳ぐ庭もついてる家は減るばかり。土地の有効利用を考えると2階建てにならざるおえない訳です。
2階だと構造的な事から純和風は不利な点が有りますし(可能ですけどデザイン的にも軒が深く水平線とプラン雁行や屋根の美しさなどで見せる純和風は旅館建築や京街屋などを除いては2階建てには合わない美的要素がありますので）、都市部では防火上の規制などから、外部に柱を現しで壁を仕上げる事が出来ない場合も多くあります。

よって、和風にしても色んな事をクリアしないと和洋折衷なんかになってしまいますね。モダンな和風は安くても可能ですが。

私も「和風の一階平屋建て」は素敵だと思いますが・・・それをいい感じで実現するには普通は相当な資産が要りますｗ。でも日本の家の基本は平屋ですし、平屋は年とってからも楽という実質的メリットがありますので、田舎で土地が余ってるなら平屋造りの家は良いと思います。

都市部でも、むやみに部屋数を増やさずに生活スタイルを見直すなら平屋は十分可能ですが、2階建の法規制の所に何とか2.5階建たないか？と試行錯誤するのが今風なので中々現実的には難しいですね。