ゴルフの男子ツアー国内初戦、東建ホームメイトカップは18日、三重県の東建多度CC・名古屋で開幕する。昨年覇者の重永亜斗夢(30)=ホームテック=は17日のプロアマ戦を終えて、口を突くのはパットの不調のことばかり。ただし「去年優勝しているから、さすがに自負している」と言うほど得意なコース。復調のきっかけをつかみたいところだ。
今大会の相性の良さは自覚する。それなのに、重永が不安を取り除けないのは、ショットとパットの好不調の組み合わせが昨年と違うからだ。「去年はショットが悪くて、パットはよかった。ショットはごまかせるけど、パットは入るか入らないか。逃げ道がないので、ストレスが大きい」
開幕戦に向けて、九州や中国地方の地区大会に参戦。パターを変えたり、打ち方の意識を変えたりと、あの手この手を尽くしてきた。復調の兆しが見えない今の状態は「トップアマのちょっと下ぐらい」と自嘲気味に語る。
昨年も大会前は「調子が悪い」とこぼしていた。しかし、ふたを開けてみると、大会中にみるみる調子を上げ、家族の前で初優勝を飾った。不安の要素は違うが、憂鬱(ゆううつ)な方が力を発揮するタイプなのかもしれない。 (末松茂永)