F35配備計画変更せず 空自が強いられる欠陥機“特攻操縦”
空自三沢基地(青森県)の最新鋭ステルス戦闘機F35Aが墜落してから、16日で1週間。日米で懸命の捜索が続いているが、操縦士と機体の大部分はまだ見つかっていない。
事故原因の解明には時間がかかりそうだが、米国は断固、機体の欠陥にしたくないという。軍事問題に詳しいジャーナリストの田中稔氏が言う。
「米国製のF35は現在、日本を含む各国で390機以上が運用され、年末には500機になる見込みです。このタイミングで墜落が機体のせいにされると、採用拡大にブレーキがかかる。米国は事故原因を人為的要因にするか、最高機密を盾にお茶を濁すでしょう」
しかし、今回の墜落が機体要因であることは濃厚だ。昨年6月、米国の政府監査院(GAO)は、F35について966件の未解決の欠陥があることや、操縦士の酸素欠乏などを指摘している。さらに、三沢基地には13機が配備されているが、これまでに機体の不具合で緊急着陸が計7件も発生。うち2件が今回墜落した機体で、2017年6月と18年8月に緊急着陸している。防衛省は、危険がいっぱいの機体を自衛隊員に操縦させていたわけだ。