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2019-04-16

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・マーティン・デニーの『Caravan』を流している。
 その前はべンチャーズの『キャラバン』をかけていたが、
 じゃっかんうるさいので、変えた。

 Caravan(キャラバン)つまり「隊商」である。
 シルクロードの夕陽に駱駝の影なんかを
 見たこともないのに思い出してしまう。
 商人や巡礼、そして旅行者たちの隊列のことだ。
 延々と旅の途中を続けていく人びと。
 住処があるのではない、旅が家であるような暮らし。

 ちょっと苦笑いをしながら言うのだけれど、
 明日17日(水)からはじまる「生活のたのしみ展」は、
 なんだかぼくらのキャラバンみたいだと思ったのだ。
 「それぞれの休憩はユニフォームを脱いで、
 それぞれに自由な場所を探してください」であるとか、
 「基本的に荷物を置くスペースはないと考えてください」
 というようなやや過激な伝達事項が飛んできたりする。
 「皇居のところの松林で休むとか?」とか、
 ぼくも言っているのだけれど、やや本気である。

 丸の内というのは、そういえば民家なんかない場所だ。
 すべての人たちが旅人であるようなエリアだ。
 あなたがいればの東京砂漠である。
 水やタオルを携えてひとりひとりが生きていくのである。
 …ついつい大げさになってしまったけれど、
 ぼくら、「隊商」のようであることはまちがいない。

 いやぁ、さまざまな打ち合わせを耳にするだけで、
 とんでもないことがはじまるなぁと感じている。
 いままでの3回と、梅田阪急の経験があるのだけれど、
 今回の緊張感と期待は東洋最大級になっている。
 正直言って、めずらしくちょっと怖い。
 もちろん、実力以上のことはできないのだし、
 できることはせいいっぱい機嫌よくやるつもりだけど、
 うまくいかないこともあるんだろうなぁと覚悟している。
 いわゆる「そつがない」は無理だろうなぁ? 
 開き直って「そつ、あります。」と言っておこうかな。
 いろいろ不束なことも含めての「たのしみ展」ですが、
 おもしろくなるのだけは確かなので、ぜひ来てください。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
頼もしいアルバイト、頼もしいお客、そつのあるおれたち。


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