前走の金鯱賞で見事に復活したダノンプレミアム。昨年の日本ダービー6着以来9カ月半ぶりの実戦だったが、機敏に先行して3番手で折り合い、直線であっさり抜け出した。2着のリスグラシュー以下を難なく封じる圧巻の内容だった。
猿橋助手は「前走は皆さんが思っている通り。改めてこの馬は走るな、すごいな、と実感しました。(悪かった)爪も今は大丈夫です。この中間も在厩でいい仕上がり」と笑顔だ。
振り返れば2017年に新馬-サウジアラビアRC-朝日杯FSと無傷の3連勝を飾り、最優秀2歳牡馬に輝いた世代のトップホース。18年初戦の弥生賞も快勝し、クラシック最有力候補だったが、爪の故障で皐月賞を回避。ぶっつけの日本ダービー6着はやむなしの結果。むしろ長期休養明けの前走勝ちで改めて能力の高さを証明してみせた。
11日の1週前追い切りは栗東芝での単走。キャンターに移る時、多少行きたがるそぶりを見せたものの、鞍上ときっちり気持ちを合わせ、気持ちよさそうに末脚を伸ばす。6F87秒2-37秒7-11秒8の時計をマークした。
「前走の疲れはありません。1度使ったことで気合が乗ってきましたし、年齢的にもしっかりしてきました。マイルがベスト距離だと思ってこのレースを使います」と猿橋助手。輝きを取り戻した2年前の2歳王者が、春のマイル王を目指し、一気に突っ走る。 (花岡敦史)