■飼料 | | | | | エラスチンの原料 | 『カツオエラスチン』は、カツオの動脈球という魚特有の組織を原料として生産しています。カツオ1匹から1個(数グラム)しか採れない貴重な原料です。 動脈球は心臓、心室を経て血管に移る動脈幹で、弾性に富んでいます。中でもカツオの動脈球は国内で食経験があり、安全性の高い原料です。 | 動脈球は、大動脈壁の一部が発達したもので、弾性線維(エラスチン)に富み、 内部は海綿状構造になっている為、心臓からの血流によって常に拡張・収縮を繰り返しています。 そしてその弾力性により、心臓に近いエラ毛細血管にかかる血圧を調整し、且つ血流を維持する働きをします7)。
弾性線維(エラスチン)を青紫色に染め分けるエラスチカ・ワンギーソン(EVG)染色によって、動脈球は殆ど全体が青紫色に染まります。 エラスチンの原料として、最適であることがわかります。 一方、膠原線維を多く含む魚皮にはこのような特徴は見られず、コラーゲンを示す赤に染まります。 | | | | 魚の皮はエラスチンの原料として向いてないんじゃ。 長年の研究からわかったんじゃな。 | | | | | | | カツオエラスチンのアミノ酸組成 | エラスチンを豊富に含む動脈球より製造された『カツオエラスチン』のアミノ酸組成は、論文等で報告されている魚類エラスチンの特徴と一致しています。 特に、エラスチンに特有のアミノ酸デスモシン・イソデスモシンを含んでいること、ヒドロキシプロリン含量が非常に低いことから、コラーゲンとの明確な区別が可能です8)。 | カツオエラスチン、魚類由来エラスチン及びコラーゲンのアミノ酸組成比較 | | (アミノ酸1,000残基あたり含量) | 参考文献 | - 3)Comp.Biochem.Physiol.,64B,313-327(1979)
- 7)魚類生理学講座、ミドリ書房 (1968)
- 8)Fish. Sci.,72 1322-1324(2006)
- 9)J. Biol. Chem.,235,995-998 (1960)
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