始まり
冒険者登録をする
遅くなってすみません。
あと、主人公のモデルになったA君は二十五歳ではありません!!
「おい、一体何をしている!」
エーアデが止める中、少女が鞭で打たれているのを見ていられず、声を掛けてしまった。
「ああ? 俺が奴隷に何をしたってお前には関係がないだろう!?」
「くっ……」
この発言には何も言い返せない。
確かにこの男は少女を鞭で叩いているが見る限り少女はこの男の奴隷。
俺はこの少女が打たれているのを止めることができない。
すると男は俺が考えていることが分かったのかにやにやしながら話しかけてくる。
「ほう。珍しい人間もいたもんだ。お前さんを見る限り別にこの子が奴隷になる前からの知り合いという訳ではなさそうだしな。なんならお前さんがこの子を買うか?」
「買う? 売ってくれるのか?」
「ああ。俺は奴隷商人。奴隷を売って生計をた立てるんだ。お前さんが買ってくれるに越したことはないしな」
この提案に従うのが少女を助け出すのに手っ取り早い方法だ。
しかし、俺はまだこの世界のお金を持ってはいない。
つまり、現状俺は、この子を買うことができない。
「ひょっとしてお前さん、この子を買えるお金を持っていなかったりするか……その反応を見ると図星か」
男の声に表情を変えてしまい考えていることがバレてしまった。
考えていることが簡単に分からないようにしないといけない、そう思いながら男に頷く。
「ああ。今の俺はその子を買えるだけのお金を持っていない。後で買い取ることはできるか?」
今の俺はお金を持ってはいない。
しかし、エーアデから魔術を教わる過程で倒した魔物の素材をアイテムボックスの中にしまっている。
これを売れば少女を買い取ることができるお金を得ることができる、そう考えていた。
「ほう? 別にいいが待つのは……そうだな、三日待つ。それまでにこの子の値段の……3000クル持ってこい」
エーアデからあらかじめこのあたりのお金について聞いていた。
普通の市民であれば、一日一人当たり10~20クル稼げる。
そしておよそ10クルあれば暮らしていける。
俺がなろうとしている冒険者も命の危険があるからか、一日当たり100クル稼げる。
ベテランになれば、1000クル稼げることもある。
とはいえ、普通に考えれば少女を買うことはできない。
「どうする? 買わないのであれば別のそれこそ貴族にでも売るが? この子は金色のキツネの獣人。この値段でも売れるからな」
「分かった。買おう。三日待ってくれ」
「おう。三日後ここで待ってるぞ」
3000クルという額は簡単には稼げない。
しかし、何故かここで少女を見捨てることは考えられなかった。
『何やってるの、朗。今貴方がやったこと理解できているの?』
「エーアデ、今君の声は周りに聞こえていないんだよな?」
エーアデは街に入る前、話しかけるとき俺以外に聞こえないように話すと言っていた。
だから、こうしてエーアデと話していても俺が独り言を言っているようにしか見えない。
だが、ここでエーアデに少女を買うことを止められてもこの決断を取りやめるつもりはなかった。
「エーアデ、一つ聞きたいんだがあの少女が奴隷にされるとして、あの値段はどうなんだ?」
エーアデはあの男が値段を言った時、何も言わなかった。
だが、余りにも高いのなら、三日後、少し値切れるかもしれない。
『ああ。多分、それは無理。腕がなかったりしたとしたならその限りではないけどあのくらいの子ならそれくらいはする。一応言っておくけど、貴方はここ数日で相当魔物を倒したわ。でも、それを売っても、せいぜい2000クル。後、1000クル足りない。稼げなくはないいけれど、それ相応の危険があるの。本当にわかってるかしら』
「そんなことは分かっている。そもそも命のやり取りをしているんだ。万が一のことは考えている」
この世界に来て間もない時は命のやりとりをすることに躊躇いがあった。
だが、その躊躇いが己の身を危険にさらす。
今まで何度も戦いそのことを見に占めた。
『はあ、分かったわよ。覚悟ができているならもう何も言うことはない。まず、ギルドに行って登録して魔物からはぎ取ったものを売りましょうか。見たところまっすぐ行けば着くみたいだし」
「ああ。ありがとう」
エーアデにお礼をいい、俺たちはギルドに向かって歩き出した。
ギルド
この世界においてギルドはいくつもある。
だが、代表的なものは二つ。
一つ目に冒険者ギルド。
このギルドは冒険者と呼ばれる人々が魔物を狩り、素材を売って生活している。
二つ目に商業ギルド。
このギルドは商人たちが、それぞれの利益を守るために作ったもの。
中には入っていない商人もいるがたいていの商人は入っている。
賑やかな街並みを歩いていく。
外壁を見て想像はしていたが想像以上に大きい。
街に合わせてか大きいメイン通りを歩んでいると、冒険者ギルドと書かれた看板が見えた。
冒険者ギルドの中は、壁にいくつのも掲示板がいくつも並んでおり、正面には受付が並び、奥は、待合室になっているのか、いくつもざわめきが聞こえてくる。
俺はそのまま受付のカウンターまで行きあいている受付嬢に話しかけた。
「いっらしゃいませ。冒険者ギルドへようこそ。ご用件は?」
「冒険者登録をしたい。登録できるか?」
「分かりました。こちらに手を乗せてください」
受付嬢が不思議な板を差し出してくる。
言われたとおりに手を乗せると板が輝き、一枚のカードになった。
「こちらが冒険者の身分証明書になります。なくさないようにしてください。再発行には5クル必要になります。また、魔力を込めるとご自分のステータスが見えるようになります」
言われたとおりにしてみると、カードを握った手から魔力が抜けるのとともにカードから文字が浮かび上がった。
ーーーーー
(名前)愛波 朗
(種族)人間
(年齢)25歳
(職嬢)魔法使い
(レベル)35
(ランク)F
ーーーーー
「浮かび上がりましたね。内容について説明していきます。名前から年齢までは見てわかるように貴方の情報道理になります。職業は、戦士・魔法使いなどから貴方に相応しいと認識されたものが選ばれます。【レベル】については朗様の強さを表し、【ランク】は冒険者ギルドでの貢献度になります。最初はFランクからスタートし、依頼を成功させていくとランクアップいたします。受けられる依頼については、自分のランクの一つ上までですね。朗様ですとEランクまで受けることができます。それとBランクからは昇級試験がございます。まだ先の話ですが……。ここまでで分からないことはございますか」
俺はカードを見て一つ疑問がわいた。
「質問なんだが、一体何が俺の職業を魔法使いと決めたんだ?」
「何といっても……強いて言うなら世界です」
「世界だと?」
「はい。一応言っておきますが、鑑定という魔法かあり、それが使えれは、このカードに書かれているほかに、その人の能力なども見れます」
「分かった。ほかに説明されることはあるか」
「ええ。最後にランクのシステムについてです。依頼を受けられるランクについては、先ほど説明した通りになります。FランクからSランクまであり、ランクに応じてカードの種類も変わります。最初のFランクからEランクまでは鉄色のカードで駆け出しアイアンと言われています。Dランク、Cランクは銅色ブロンズのカード、Bランクは銀色シルバーのカード、Aランクは金色ゴールドのカードになります。Sランクもカードは違いますが、極僅かの為省略させてもらいますね。冒険者同士の問題については、ギルドとしては基本的に干渉いたしませんが、法に触れる場合はランクダウン、資格はく奪等の厳しい処分もすることがあります。何か質問はありますか?」
「そうだな……素材を売るにはどうしたらいい?」
三日で3000クル稼ぐには今持っている素材を売るのが手っ取り早い。
「それでしたら、奥に素材売り場があるのでそちらに持っていってください。質問がほかになければ、これで冒険者登録は終わりですが?」
「ああ。もう質問はない」
「これで傍観者登録は終わりです。依頼を受ける際などにまたお越しください」
受付嬢と別れた後、俺はまず、素材売り場にいき素材を売ることにした。
西暦2030年、大学生の『吉永 啓』は世界初のVRMMO-RPG『Create Fantasy Online』を起動する。 起動した啓に待ち受けていたのは//
glo ―grand life online― 最新作のVRゲームソフト。徹底して課金システムを廃し、その結果容量ドカ食い、値段も高騰してしまったゲーム。しか//
とある大学病院に入院中の茨戸陽子は数年前に交通事故に遭い、首から下の麻痺を患う。 不幸は重なり、その上で難病も患い、回復は絶望的。 そんな時に最新のVRゲームが//
ガガガブックス様より書籍化しました&マンガワン様、裏サンデー様、ニコニコ静画様でコミカライズが連載中です! 原作小説3巻は、11/21(水)に発売していま//
☆2巻は3月9日発売です!amazon様などで既に予約できます! ☆コミカライズが決定しました!詳細についてはカドカワBOOKS公式HPか、私の活動報告をご//
この話はゆっくりのんびり成長していく主人公の物語です。ある意味最強主人公です。開放クエストをガンガン進めるのうちに開放していき、掲示板の中の天使はゆったり冒険し//
父親の薦めでゲームを始めたゲーム知識乏しい女の子の錬金生活です。 えっ錬金術師って生産職じゃないの! がメインの話です
気がつけば、よく分からない部屋にいた。 目の前のパソコンには『キャラクターメイキング』との横文字。 何がなんだか分からないが、とりあえず種族『ランダム』を選択し//
なんか気が付いたら、ダンジョンの防衛機構である『魔王』になっていた。周囲には強大な魔物が徘徊し、生存競争を戦い抜く割と物騒な世界らしいので、死なないようにダン//
忍宮一樹は女神によって異世界に転移する事となり、そこでチート能力を選択できることになった。 だが異世界に来てチート能力を貰おうと戦闘しなくてはいけないわけでは//
剣と魔法の異世界を舞台にしたVRMMORPG、『レリカルオンライン』。そのサービス開始日に暴漢に刺されて死んでしまった主人公は、何故か自分が助けたはずの白髪紅眼//
●講談社『Kラノベブックス』様より書籍化しました。二巻は2018年6月29日発売です。 主人公のチトセはプロ注目の高校球児だったが、高校二年のある日練習中の大怪//
※【書籍化】2019/4/30 4巻がヒーロー文庫より発売されます。書籍用の完全書き下ろしです。 交通事故で運悪く死んだヒカルは、天界で魂の裁きを受ける列に//
行動派な幼馴染、未祐(みゆ)に引き摺られる様にして始めたVRMMO「トレイルブレイザー」通称TB。 しかし誘われた亘(わたる)は、やる気満々の未祐に向かっ//
世界初のVRゲーム、『アナザーワールドオンライン』。 友人に誘われてゲームを始める事になった主人公はあろうことか不遇職である錬金術と召喚術を進んで取得してし//
※旧題『仲間全員に裏切られた勇者最強、引退して魔物最強とパーティを組む』 歴代最強と名高い【闇の勇者】シオン。彼には信じるものが一つあり、それは今のパーティ//
異世界に転移して十数年。訳ありの魔法使いとなった主人公、デリス・ファーレンハイトは自由気ままにこの世界での生活を謳歌していた。しかし、そんな彼の前に1人の少女//
【書籍化しております】 幼馴染共にプレゼント(押し付け)されたVRMMORPGをプレイすることになった高校生、新城流(しんじょう りゅう)。PNはリュー。 ソロ//
ファンタジー系VRMMOをプレイしているグレイこと灰村迅は夕飯の買い出しに行く途中に交通事故に遭う。 時が経ち、次第に覚醒していく彼であったがいつも以上に鋭敏//
4/28 Mノベルス様から書籍化されました。コミカライズも決定! 中年冒険者ユーヤは努力家だが才能がなく、報われない日々を送っていた。 ある日、彼は社畜だった前//
ゲーム大好きの如月拓馬がフルダイブ型VRMMOで遊びます。 様々なゲームを渡り歩いてきた拓馬は、召喚師という職業が大好きだった。似たようなタイプのVRM//
フルダイブシステムが開発されて十数年、その技術は進み、様々な分野に広がっていた。特に娯楽面での広がりは大きく、一般に広く普及していった。そんな中、今までとは一//
--VRMMO--小説や漫画の題材になるだけであったゲームジャンルがついに現実になった!!そして生まれるいくつ物ゲーム、ガンアクション、ロボット製作対戦、カーレ//
目が醒めると真っ白な空間だった。 石神隆也は、神が犯した禁忌に巻き込まれ死亡する。神だと名乗る老人に説明を受け事の顛末を知る。そんな状況の中、隆也は謝罪と礼を兼//
頬を撫でる風はそのままに。 鼻腔をくすぐる香りはそのままに。 触れる感触はそのままに。 現実を追及し創られたVRゲーム、『Miracle world O//
事故で前世のおっさんの記憶を取り戻した少女が特に目的も無くふらふらする話。 【講談社 Kラノベブックスより書籍発売中】
ラノベ好き中学生がクラスメートと共に異世界転生してしまう。 その時貰えるスキルであり得ない程の成長補正と器用貧乏を選ぶ。 そして、始まる異世界最強生活‼ 序盤//
VRMMOが実用化した近未来、主人公はとあるゲームをプレイ中、突如としてゲームによく似た世界に転移させられてしまう。 そのゲームとは『国家運営系戦略SLG//
GCノベルズより書籍版発売中//ヤングアニマルにてコミック版連載中//エルフの少女、“アリア”は冒険者だ。その顔は誰もが見惚れてしまうほどに愛らしく、胸はこれで//
親友である一条一(いちじょうはじめ)に誘われ、VRMMOゲーム「Next World Online」通称「NEXO」をプレイし始めた桐生信長(きりゅうのぶなが//
ある日、前世の事を思い出したリューは、目標としてとりあえず前世では成し遂げられなかった自由な生活を送ろうと決意する。 だが、ある日の森の中での出会いを境に、その//
英雄と呼ばれた六人のうちの一人レイドは、単独で魔神と戦う羽目に陥り、相打ちとなって果てた。 怪しい神の導きの後、再び彼が目覚めた時、彼は赤ん坊として生まれ変わっ//
主人公の不幸体質は日常茶飯事だった。 今日も不幸な出来事に巻き込まれ、たどり着いたのは『人生ガラポン抽選会』の会場だった。 そこで紳士な男に出会い、強制的に『ガ//
■光文社様(光文社ライトブックス)より書籍化される事となりました! 2018年11月発売です。 無理やり異世界へ飛ばされたけど、意外と居心地がいい。 日本に//
17歳の夏、俺は強盗を捕まえようとして死んだ――そして、俺は神様と名乗った爺さんと話をしていた。話を聞けばどうやら強盗を捕まえた事で未来を改変し、転生に必要//
とある世界に魔法戦闘を極め、『賢者』とまで呼ばれた者がいた。 彼は最強の戦術を求め、世界に存在するあらゆる魔法、戦術を研究し尽くした。 そうして導き出された//