藤井聡
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藤井聡京都大学大学院工学部研究科教授

1968年、奈良県生まれ。。ニューディール政策等についての安倍晋三政権内閣官房参与に2012年着任、10%消費税増税の深刻な問題を指摘しつつ2018年12月28日に辞職。著書に『経済レジリエンス宣言』(編著・日本評論社)『国民所得を80万円増やす経済政策──アベノミクスに対する5つの提案 』『「10%消費税」が日本経済を破壊する──今こそ真の「税と社会保障の一体改革」を』(いずれも晶文社)など多数。

<5>財政赤字なくして、財政健全化なし!

公開日: 更新日:

3)その「資金」の力でかえって、「財政」が強化される。

 ということになるのであり、これこそが現実の財政の実態なのだ。

■財政赤字なくして、財政健全化なし!

 すなわち、政府の財政が悪化すれば、その分だけ、民間に『資金』が供給される。たとえば、減税して、財政支出を拡大する、という「財政を傷つける」行為をすれば、言うまでもなく、民間に「マネー」(=資金)が流通するようになる(上記の1、2)。

 そうなると、その「マネー」(=資金)によって、企業や世帯が元気になって、法人税や所得税が増えて、その結果、「財政が強化」されるのである(上記の3)。

 だから、筋肉を短期的にいじめればいじめるほどに長期的な筋力が増強されるように、財政赤字を短期的に拡大すればするほどに、財政は長期的に健全化していくのである。

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