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【競馬・ボート・競輪】

[競馬]中山グランドJ 史上初の4連覇 オジュウ、次は宝塚へ

2019年4月14日 紙面から

大竹柵障害を飛越するオジュウチョウサン(右)=中山競馬場で

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 「第21回中山グランドジャンプ」(J・GI・13日・中山・芝4250メートル)は、断然1番人気のオジュウチョウサンが直線で鋭く抜け出し貫禄V。同レース史上初4連覇を飾り、J・GI6連覇を達成した。2着はシンキングダンサー、3着はマイネルプロンプトが入った。石神深一騎手(36)、和田正一郎調教師(44)ともに同レース4勝目。

 王者は変わらず君臨し続ける。突き抜けて向かえる急坂の上を、オジュウチョウサンと石神が拍手に包まれながら駆け抜けた。中山グランドジャンプ4連覇。有馬記念参戦で“お留守”にした昨年暮れの中山大障害をひとつとばしてJ・GI6連勝。石神はその昨年暮れをニホンピロバロンと制していて同7連勝。いずれも空前の大記録達成だ。

 何度となく独走してきた中山だが、道中の様相はこれまでとまったく違った。石神は「今までで一番厳しいレースでした」という。次から次へとライバルが、このただ1頭をつぶすべく襲いかかった。

 ハナを主張したミヤジタイガは2度も王者に跳び勝った。赤れんがを向かえてはニホンピロバロンが併せてプレッシャーをかける。外回りに出れば、スピード勝負なら出番とマイネルプロンプトが絡んで無理矢理ペースアップ。3分3厘ではタイセイドリームが一気にまくって勝負を掛ける。

 止めどなく立ちはだかる壁を、王者はひとつずつ丁寧に“飛越”した。シンキングダンサーと一緒に最終障害をクリア。最後の脚はやはりレベルが違った。「あれだけ絡まれて、最後に脚を使ってくれる。やっぱり強いです」。石神はほっとした口ぶりだ。

 8歳だが、衰えとはまだまだ無縁。和田正師は「スクーリングの時からずいぶん気合が乗っていた。若いころの気性が戻ってきたようだ」と話す。長山オーナーは「今後は予定通り。ファン投票次第で宝塚記念」と明言した。自分の庭でさらなる箔(はく)をつけた障害王者が、この夏、平地平定の夢に再挑戦する。 (若原隆宏)

オジュウチョウサンで中山グランドジャンプを4連覇した(右から)石神、長山オーナー、和田正一郎調教師

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