今年、デビュー50年を迎える由紀さおり。様々なジャンルを歌い、海外でも日本語の歌をヒットさせた一方で、姉の安田祥子と共に童謡を歌い続けてきている。結婚生活が破綻した時に運命を知ったという由紀。歌い手としての覚悟を決めた以降は「本気かどうか」を問い続けているという。近年は日本語の乱れが問題視されているが、日本語のイントネーション一つとっても歌に及ぼす影響は大きいとも語っている。“歌い手の役割”を自問自答した時期もあったという由紀は今、何を思うのか。

 由紀は3月20日に、オリジナルアルバム『BEGINNING』をリリースする。近年は『VOICE』や『あなたと共に生きてゆく~由紀さおり テレサ・テンを歌う~』などカバーアルバムが多かった由紀だが、『BEGINNING』は「50周年の挑戦」をテーマにし、また一からこの先へのステップアップを目指すための一作だ。

 亀田誠治をプロデューサーに、アンジェラ・アキや、永積タカシ(ハナレグミ)、水野良樹(いきものがかり)など若手ソングライターが由紀のイメージを各々に考え制作され、今作では再現芸術と呼んでいる童謡の歌唱法とは異なる由紀の個性も反映された。現在の由紀が考える歌への想いを、この50年で覚悟を決めた瞬間や、日本語というところで「ラップもけっこう面白い」と話す由紀に話を聞いた。【取材=村上順一/撮影=片山拓】

歌い手としての覚悟