トップ > 中日スポーツ > ゴルフ > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【ゴルフ】

あいつは誰だ?金谷だ! マスターズ初出場のアマに感嘆の声

2019年4月13日 紙面から

第1ラウンド、2番でティーショットを放つアマチュアの金谷拓実=オーガスタ・ナショナルGCで(共同)

写真

◇マスターズ<第1日>

 ▽男子メジャー第1戦▽11日▽米ジョージア州オーガスタ、オーガスタナショナルGC(7475ヤード、パー72)▽曇り後晴れ、27・7度、南東3・6メートル▽87選手(うちアマ6人)

 【オーガスタ(米ジョージア州)大西洋和】ローアマがかかる金谷拓実(20)=東北福祉大3年=が4バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの73、首位と7打差の1オーバーで44位。4人出場の日本勢ではトップとなった。アマ出場者6人中2番手。松山英樹(27)=レクサス=と小平智(29)=アドミラル=は3オーバーで63位、今平周吾(26)は4オーバーで73位と苦しい立ち上がりとなった。ブライソン・デシャンボー(米国)とメジャー3勝のブルックス・ケプカ(同)が6アンダーで首位に立った。

 「あいつは誰だ」「ジョーダン(スピース)みたいだ」-。初参戦の金谷にパトロン(ギャラリー)から驚きの声が上がった。風を読み違えて17番をダブルボギーにし、順位は44位に後退。それでも上々のメジャーデビューとなった。

 アマの試合では世界と戦い、プロの米ツアーも今年1月のソニー・オープンを経験(予選落ち)している。しかし、マスターズの雰囲気はまったく別物だった。1番の第1打は緊張のあまり、打った球がどこへ飛んだか分からなかったという。だが、左林からの第2打をピン下8メートルに乗せ、1発で沈めてバーディー発進。続く2番パー5も残り240ヤードを3番ウッドで2メートルにつけ、連続で決めた。

 この時点でリーダーボードに名前が載り、本人も確認。「写真を撮りたかった」。好スタートですっかり落ち着きを取り戻した。

 その後、ボギーが3つ出たが、圧巻はアーメンコーナー最後の13番パー5だ。フェアウエーから残り220ヤードを5番ユーティリティーで。打った瞬間に「ゴー!」と叫ぶ会心の一打は、ピン下3メートルに2オン成功、3つめのバーディーとなった。さらに最後のパー5となる15番もグリーン右バンカーから1・5メートルにつけて取った。

 一緒に回った3年前のマスターズ王者、ダニー・ウィレット(英国)と米ツアー9勝のブラント・スネデカー(米国)を内容も結果も上回った。

 「自分のことだけで精いっぱいで、まったく余裕がなかった。必死にやった結果。でも、4つのパー5のうち3つでバーディーが取れたことはうれしい」。第1Rは1パットが8度。ピンチを絶妙なパッティングと寄せでしのぎ、コースマネジメント力で攻守をしっかり使い分ける。まさに「和製ジョーダン・スピース」の誕生だった。

 

この記事を印刷する

閉じる
中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ