通常テザリングは、設定だけで利用できます。しかし、ドコモの端末に関しては、格安SIMでテザリングを利用することができません。ドコモではテザリングをする時にアクセスポイントをテザリング専用のアクセスポイントに切り替えています。したがって、格安SIMでテザリングを行おうとしても、ドコモ製スマホやタブレットはドコモのテザリング用のアクセスポイントに接続を試みるためです。 ところが、強引にドコモ端末のsettings.dbを、次のように書き換えることで - アクセスポイントの切り替えを無効にする
- テザリング用のアクセスポイントを格安SIMのアクセスポイントに書き換えておく
無事テザリングが利用できるようになる端末があります。 ここでは、「どなたでもドコモ端末をMVNO SIMで簡単にテザリングを可能にする方法」を紹介してゆきます。はじめて取り組むことは、戸惑うことも多いと思いますが、うまくいったときの喜びは格別です。できるだけ簡単に説明しますので、是非チャレンジしてみてください。 ただ、これから行う書き換えは多少のリスクが伴います。また、総ての端末でうまくゆくわけでもありません。 あくまで自己責任でお願いします! | 13-1-1 デベロッパーになる | デベロッパーになる 格安SIMを利用してドコモ端末でテザリングが利用できるようにする設定をするためには、まず、スマホやタブレットの「デベロッパーになる」必要があります。 【手順:デベロッパーになる】 | ① アプリ一覧から「設定」を選択 | | | | ② 設定画面で下方にある「端末情報(タブレット情報)」を選択し、「ビルド番号」を7回タップします。 途中「デベロッパーになるまであと○ステップです」と表示されます。 「これでデベロッパーになりました!」と表示されたらOKです。 Android4.2以降は、ビルド番号を7回選択することで開発者向けのオプションを表示できます。 | | 画面のTOPへ戻る | 13-1-2 USBデバッグを有効にする | 続いて、「USBデバッグを有効にする」作業に入ります。 【手順:USBデバッグを有効にする】 | ① 設定画面で、「開発者オプション」を選択し、「USBデバッグ」にチェックを入れます。 | | | | ② 「USBデバッグを許可しますか?」と警告してきます。「OK」を選択します。 以上で、「USBデバッグを有効にする」ことができました。 スマホ・タブレット側の下準備はこれで完了です。 | | | | 画面のTOPへ戻る | 13-1-3 PCにADBドライバーのインストール | PCで使うファイル「adb」をダウンロードします。adbとはAndroid Debug Bridgeの略称です。端末とPCをUSBケーブルで繋いで、adbでコマンドを打つことで、settings.dbを書き換えることができます。 【手順:PCにADBドライバーのインストールPCにADBドライバーのインストール】 | 画面のTOPへ戻る | 13-2-1 USB接続しコマンドを実行:Androidバージョン4.2以降の端末 | 格安SIMでドコモ端末を利用してテザリングができるようにするためには、コマンドプロンプトで短いコマンドを打ち込むだけで済みます。コマンドが正しければ、呆れるほど簡単にできます。 ここでは、ドコモ端末にIjjのSIMでテザリングができるようにする設定方法を紹介します。後で詳しい説明を書きますので、他の機種、他のバージョンの方は、機種・バージョンにあったコマンドを入力するようにしてください。 Androidバージョン4.2以降の端末での設定の仕方 【手順:Androidバージョン4.2以降のドコモ端末での設定】 | ① スマホ・タブレットをPCとUSBケーブルで接続し、USBデバッグを許可するか確認画面が表示されますので「OK」を選択します。 | | | | ② ADBドライバーが入っているフォルダを「Shift」を押しながら右クリックし、「コマンドプロンプトをここで開く」を選択します。 | | | | ③ コマンドプロンプトが開きます。 adb shell と入力し、実行します。 図のように表示されれば成功です。エラーメッセージなど他のメッセージが出てきた場合、①からやり直します。 | | | ④ $の右に、 settings put global tether_dun_apn IIJmio,iijmio.jp,,,mio@iij,iij,,,,,440,10,3,* と入力し、実行します。 * コマンドを入力する際、慣れている人はいいのですが、不慣れな方は、ここからコピペしてください。ただし、このコマンドは、Androidバージョン4.2以降でIjjのSIMを利用している場合のみ有効です。 | | | | ④ 最後に exit と実行し完了です。 端末を再起動し、テザリングを行ってみてください。 | コマンドの作り方 テザリングの有効化 Ver4.2から5.0の場合 ”settings put global tether_dun_apn”+”アクセスポイント” です。 したがって、settings put global tether_dun_apn に下の表からお使いのMVNOのアクセスポイントを追加することで、コマンドを完成させることができます。 アクセスポイントの記述方法一覧 IIJmio | IIJmio,iijmio.jp,,,mio@iij,iij,,,,,440,10,3,* | OCN モバイル ONE(LTE) | OCN_LTE,lte-d.ocn.ne.jp,,,mobileid@ocn,mobile,,,,,440,10,3,* | DMM mobile (2015,6/16以降) | dmm,dmm.com,,,dmm@dmm.com,dmm,,,,,440,10,3,*) | DMM mobile (旧) | dmm,vmobile.jp,,,dmm@dmm.com,dmm,,,,,440,10,3,* | BIGLOBE | BIGLOBE,biglobe.jp,,,user,0000,,,,,440,10,3,* | 楽天モバイル | rakuten,vdm.jp,,,rakuten@vdm,vrkt,,,,,440,10,3,* | BB.exciteモバイルLTE | excite,vmobile.jp,,,bb@excite.co.jp,excite,,,,,440,10,3,* | U-mobile | umobile,umobile.jp,,,umobile@umobile.jp,umobile,,,,,440,10,3,* | DTI | DTI,dream.jp,,,user@dream.jp,dti,,,,,440,10,2,* | b-mobile | bmobile,bmobile.ne.jp,,,bmobile@4g,bmobile,,,,,440,10,3,* | So-net | sonet,so-net.jp,,,nuro,nuro,,,,,440,10,2,* | hi-ho | hiho,vmobile.jp,,,lte@hi-ho,hi-ho,,,,,440,10,3,* | WIRELESS GATE (LTE) | wg,xi01.wi-gate.net,,,wg@sim,wg,,,,,440,10,3,* | NifMo | nifmo,mda.nifty.com,,,mda@nifty,nifty,,,,,440,10,3,* | mopera U (Xi) | mopera_u_xi,mopera.net,,,,,,,,,440,10,3,* | FREETEL SIM (2015,7/15以降) | freetel,freetel.link,,,freetel@freetel.link,freetel,,,,,440,10,3,* | freetel mobile (旧) | umobile,umobile.jp,,,umobile@umobile.jp,umobile,,,,,440,10,3,* | エックスモバイル (2015,4/ 1以降) | xmobile,vdm.jp,,,talk@vdm,1010,,,,,440,10,3,* | エックスモバイル (旧) | umobile,umobile.jp,,,umobile@umobile.jp,umobile,,,,,440,10,3,* | テザリングを有効化する前の状態に戻す テザリングの設定を元に戻すコマンドは以下のようです。 4.2から5.0の場合 settings put global tether_dun_apn docomo_hotspot,dcmtrg.ne.jp,,,,,,,,,440,10,,default,supl | 画面のTOPへ戻る | 13-2-2 USB接続しコマンドを実行:Androidバージョン4.1以降の端末 | ここでは、ドコモ端末にIjjのSIMでテザリングができるに設定する方法を紹介します。 【手順:Androidバージョン4.1以降のドコモ端末での設定】 | ① スマホ・タブレットをPCとUSBケーブルで接続し、USBデバッグを許可するか確認画面が表示されますので「OK」を選択します。 | | | | ② ADBドライバーが入っているフォルダを「Shift」を押しながら右クリックし、「コマンドプロンプトをここで開く」を選択します。 | | | | ③ コマンドプロンプトが開きます。 adb shell と入力し、実行します。 図のように表示されれば成功です。エラーメッセージなど他のメッセージが出てきた場合、①からやり直します。 | | | ④ $の右に、 content insert --uri content://settings/secure --bind name:s:tether_dun_apn --bind value:s: IIJmio,iijmio.jp,,,mio@iij,iij,,,,,440,10,3,* と入力し、実行します。 * コマンドを入力する際、慣れている人はいいのですが、不慣れな方は、ここからコピペしてください。ただし、このコマンドは、Androidバージョン4.1以降でIjjのSIMを利用している場合のみ有効です。 | | | | ④ 最後に exit と実行し完了です。 端末を再起動し、テザリングを行ってみてください。 | コマンドの作り方 テザリングの有効化 Ver4.1以降の場合 ”content insert --uri content://settings/secure --bind name:s:tether_dun_apn --bind value:s:”+”アクセスポイント” です。 したがって、content insert --uri content://settings/secure --bind name:s:tether_dun_apn --bind value:s: に下の表からお使いのMVNOのアクセスポイントを追加することで、コマンドを完成させることができます。 アクセスポイントの記述方法一覧 IIJmio | IIJmio,iijmio.jp,,,mio@iij,iij,,,,,440,10,3,* | OCN モバイル ONE(LTE) | OCN_LTE,lte-d.ocn.ne.jp,,,mobileid@ocn,mobile,,,,,440,10,3,* | DMM mobile (2015,6/16以降) | dmm,dmm.com,,,dmm@dmm.com,dmm,,,,,440,10,3,*) | DMM mobile (旧) | dmm,vmobile.jp,,,dmm@dmm.com,dmm,,,,,440,10,3,* | BIGLOBE | BIGLOBE,biglobe.jp,,,user,0000,,,,,440,10,3,* | 楽天モバイル | rakuten,vdm.jp,,,rakuten@vdm,vrkt,,,,,440,10,3,* | BB.exciteモバイルLTE | excite,vmobile.jp,,,bb@excite.co.jp,excite,,,,,440,10,3,* | U-mobile | umobile,umobile.jp,,,umobile@umobile.jp,umobile,,,,,440,10,3,* | DTI | DTI,dream.jp,,,user@dream.jp,dti,,,,,440,10,2,* | b-mobile | bmobile,bmobile.ne.jp,,,bmobile@4g,bmobile,,,,,440,10,3,* | So-net | sonet,so-net.jp,,,nuro,nuro,,,,,440,10,2,* | hi-ho | hiho,vmobile.jp,,,lte@hi-ho,hi-ho,,,,,440,10,3,* | WIRELESS GATE (LTE) | wg,xi01.wi-gate.net,,,wg@sim,wg,,,,,440,10,3,* | NifMo | nifmo,mda.nifty.com,,,mda@nifty,nifty,,,,,440,10,3,* | mopera U (Xi) | mopera_u_xi,mopera.net,,,,,,,,,440,10,3,* | FREETEL SIM (2015,7/15以降) | freetel,freetel.link,,,freetel@freetel.link,freetel,,,,,440,10,3,* | freetel mobile (旧) | umobile,umobile.jp,,,umobile@umobile.jp,umobile,,,,,440,10,3,* | エックスモバイル (2015,4/ 1以降) | xmobile,vdm.jp,,,talk@vdm,1010,,,,,440,10,3,* | エックスモバイル (旧) | umobile,umobile.jp,,,umobile@umobile.jp,umobile,,,,,440,10,3,* | テザリングを有効化する前の状態に戻す テザリングの設定を元に戻すコマンドは以下のようです。 4.1以降の場合 content insert --uri content://settings/secure --bind name:s:tether_dun_apn --bind value:s:docomo_hotspot,dcmtrg.ne.jp,,,,,,,,,440,10,,default,supl | | 13-2-3 USB接続しコマンドを実行:docomo版Xperiaバージョン4.2以降の端末 | ここでは、docomo版Xperiaバージョン4.2以降の端末にIjjのSIMでテザリングができるにする設定の仕方を紹介します。 【手順:docomo版Xperiaバージョン4.2以降の端末にIjjのSIMでテザリングができるにする設定 | ① スマホ・タブレットをPCとUSBケーブルで接続し、USBデバッグを許可するか確認画面が表示されますので「OK」を選択します。 | | | | ② ADBドライバーが入っているフォルダを「Shift」を押しながら右クリックし、「コマンドプロンプトをここで開く」を選択します。 | | | | ③ コマンドプロンプトが開きます。 adb shell と入力し、実行します。 図のように表示されれば成功です。エラーメッセージなど他のメッセージが出てきた場合、①からやり直します。 | | | ④ $の右に、 settings put global tether_dun_required 0 と入力し、実行します。 * コマンドを入力する際、慣れている人はいいのですが、不慣れな方は、ここからコピペしてください。ただし、このコマンドは、Androidバージョン4.2以降でIjjのSIMを利用している場合のみ有効です。 | | | | ④ 最後に exit と実行し完了です。 端末を再起動し、テザリングを行ってみてください。 | テザリングを有効化する前の状態に戻す テザリングの設定を元に戻すコマンドは以下のようです。 4.2から5.0の場合 settings put global tether_dun_required 1 | | 13-2-4 USB接続しコマンドを実行:docomo版Xperiaバージョン4.1以降の端末 | ここでは、docomo版Xperiaバージョン4.1以降の端末にIjjのSIMでテザリングができるにする設定の仕方を紹介します。 【手順:docomo版Xperiaバージョン4.1以降の端末にIjjのSIMでテザリングができるにする設定 | ① スマホ・タブレットをPCとUSBケーブルで接続し、USBデバッグを許可するか確認画面が表示されますので「OK」を選択します。 | | | | ② ADBドライバーが入っているフォルダを「Shift」を押しながら右クリックし、「コマンドプロンプトをここで開く」を選択します。 | | | | ③ コマンドプロンプトが開きます。 adb shell と入力し、実行します。 図のように表示されれば成功です。エラーメッセージなど他のメッセージが出てきた場合、①からやり直します。 | | | ④ $の右に、 content insert --uri content://settings/secure --bind name:s:tether_dun_required --bind value:i:0 と入力し、実行します。 * コマンドを入力する際、慣れている人はいいのですが、不慣れな方は、ここからコピペしてください。ただし、このコマンドは、Androidバージョン4.2以降でIjjのSIMを利用している場合のみ有効です。 | | | | ④ 最後に exit と実行し完了です。 端末を再起動し、テザリングを行ってみてください。 | テザリングを有効化する前の状態に戻す テザリングの設定を元に戻すコマンドは以下のようです。 4.2から5.0の場合 content insert --uri content://settings/secure --bind name:s:tether_dun_required --bind value:i:1 | 画面のTOPへ戻る | 13-2-5 コマンドの作り方メモ | コマンド 格安SIMでドコモ端末を利用してテザリングができるようにするためには、コマンドプロンプトで短いコマンドを打ち込むだけで済みます。 このコマンドは、Androidのバージョンによっても機種によっても変わります。 <標準タイプの端末> テザリングの有効化 4.1以降の場合 ”content insert --uri content://settings/secure --bind name:s:tether_dun_apn --bind value:s:”+”アクセスポイント” 4.2から5.0の場合 ”settings put global tether_dun_apn”+”アクセスポイント” テザリングを有効化する前の状態に戻す 4.1以降の場合 ”content insert --uri content://settings/secure --bind name:s:tether_dun_required --bind value:i:1” 4.2から5.0の場合 ”content insert --uri content://settings/secure --bind name:s:tether_dun_apn --bind value:s:docomo_hotspot,dcmtrg.ne.jp,,,,,,,,,440,10,,default,supl” アクセスポイント アクセスポイントはMVNOごとに違います。 アクセスポイントの記述方法は、 ”名前,APN,プロキシ,ポート,ユーザー名,パスワード,サーバー,MMSC,MMSプロキシ,MMSポート,MCC,MNC,認証タイプ,APNタイプ” を入力するだけです。入力する必要のない項目は、何も入れなくていいです。 <例> OCNの場合 OCN_LTE,lte-d.ocn.ne.jp,,,mobileid@ocn,mobile,,,,,440,10,3,* となります。 アクセスポイントの記述方法一覧 IIJmio | IIJmio,iijmio.jp,,,mio@iij,iij,,,,,440,10,3,* | OCN モバイル ONE(LTE) | OCN_LTE,lte-d.ocn.ne.jp,,,mobileid@ocn,mobile,,,,,440,10,3,* | DMM mobile (2015,6/16以降) | dmm,dmm.com,,,dmm@dmm.com,dmm,,,,,440,10,3,*) | DMM mobile (旧) | dmm,vmobile.jp,,,dmm@dmm.com,dmm,,,,,440,10,3,* | BIGLOBE | BIGLOBE,biglobe.jp,,,user,0000,,,,,440,10,3,* | 楽天モバイル | rakuten,vdm.jp,,,rakuten@vdm,vrkt,,,,,440,10,3,* | BB.exciteモバイルLTE | excite,vmobile.jp,,,bb@excite.co.jp,excite,,,,,440,10,3,* | U-mobile | umobile,umobile.jp,,,umobile@umobile.jp,umobile,,,,,440,10,3,* | DTI | DTI,dream.jp,,,user@dream.jp,dti,,,,,440,10,2,* | b-mobile | bmobile,bmobile.ne.jp,,,bmobile@4g,bmobile,,,,,440,10,3,* | So-net | sonet,so-net.jp,,,nuro,nuro,,,,,440,10,2,* | hi-ho | hiho,vmobile.jp,,,lte@hi-ho,hi-ho,,,,,440,10,3,* | WIRELESS GATE (LTE) | wg,xi01.wi-gate.net,,,wg@sim,wg,,,,,440,10,3,* | NifMo | nifmo,mda.nifty.com,,,mda@nifty,nifty,,,,,440,10,3,* | mopera U (Xi) | mopera_u_xi,mopera.net,,,,,,,,,440,10,3,* | FREETEL SIM (2015,7/15以降) | freetel,freetel.link,,,freetel@freetel.link,freetel,,,,,440,10,3,* | freetel mobile (旧) | umobile,umobile.jp,,,umobile@umobile.jp,umobile,,,,,440,10,3,* | エックスモバイル (2015,4/ 1以降) | xmobile,vdm.jp,,,talk@vdm,1010,,,,,440,10,3,* | エックスモバイル (旧) | umobile,umobile.jp,,,umobile@umobile.jp,umobile,,,,,440,10,3,* | | <Xperiaなど> テザリングの有効化 4.1以降の場合 ”content insert --uri content://settings/secure --bind name:s:tether_dun_required --bind value:i:0” 4.2から5.0の場合 ”settings put global tether_dun_required 0” テザリングの有効化する前の状態に戻す 4.1以降の場合 ”content insert --uri content://settings/secure --bind name:s:tether_dun_required --bind value:i:1” 4.2から5.0の場合 ”settings put global tether_dun_required 1” | | 画面のTOPへ戻る | メニューへ戻る | |