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富山新聞

日本酒の原料となる米作りから学ぶ吉森さん(左)=羽咋市酒井町

22歳女性、能登で杜氏目指す 東京出身の吉森さん、羽咋に移住

2019/04/10 02:12

 羽咋の地酒の味が忘れられず、東京出身の20代女性が一念発起し今春、移住して酒蔵の門をたたいた。うまさの原点を知りたいと米作りの段階から学んでおり、美酒を生み出す豊かな能登の地で将来の夢である杜氏(とうじ)を目指して奮闘している。

 

 女性は東京・練馬出身の吉森沙希さん(22)。東京農大醸造科学科で日本酒を勉強していたころ、能登町出身の父孝行さんに勧められて御祖酒造(羽咋市)の「遊穂」を飲んだ時の芳醇な味わいや、すっきりとしたキレ、口当たりの良さに感動を覚えた。アルバイト先の酒店でも取り扱っていた銘柄で、すぐにとりこになった。

 

 2017年夏に同酒造の藤田美穂社長に連絡を取って酒蔵を見学させてもらった。社長の勧めもあり、酒を仕込む冬に約2週間、実習を受けた。

 

 同じ頃、杜氏の横道俊昭さん(59)が、杜氏を目指す女性を話題にしていたと吉森さんが伝え聞き、縁を感じて同酒造に勤める決心をした。

 

 現在、吉森さんは同酒造の製造部に席を置きながら、遊穂の主要原料となっている「能登ひかり」を生産する農業法人「グリーン・ハート」(同市酒井町)に派遣され、苗作りや田んぼの準備に汗をかいている。