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ピエール瀧「関わった作品、全部抹消」本当にそれでいいんですか?

もちろん、罪は罪、なのだが…

芸能界で確固たる地位を築いた。大切な家族も仕事仲間もいる。なのに、どうして?

疑問が尽きない一方で、彼が関わった作品がなぜすべて消されてしまうことになるのか。本日発売の『週刊現代』がその疑問にせまる。

圧倒的な存在感

名バイプレイヤーだった俳優の新井浩文(40歳)が、強制性交罪で起訴されてから3週間足らず。

目に怪しい光を浮かべる、どんよりした悪役から、目尻が下がった愛嬌のある善人まで、新井と同じように味のある演技を見せていたピエール瀧が、いまエンターテイメントの世界から忽然と消えようとしている―。

3月12日、瀧はコカインを摂取した麻薬取締法違反容疑で関東信越厚生局麻薬取締部によって逮捕。尿検査で陽性反応が出た後は素直に「間違いないです」と容疑を認め14日朝には送検された。

 

瀧は静岡出身。地元の進学校・県立静岡東高校に入学、野球部に所属した。3年生のとき、阪神の入団テストを記念受験したことはファンには有名なエピソードだ。野球はいまも続けており、主宰する草野球チームの名前は「ピエール学園」だとか。

東京の臨床検査技師の専門学校を中退後、映像制作会社のスタッフを経て、テクノユニット『電気グルーヴ』のメンバーとしてデビュー。'97年には日産自動車のCMソング『Shangri-La』が売り上げ50万枚の大ヒットとなる。

なにより前述したとおり、俳優として唯一無二の存在感を放っていた。

'13年にNHK朝ドラ『あまちゃん』で演じた、ヒロインらが通う武骨な寿司屋の大将役は記憶に新しい。

2本の朝ドラや大河ドラマ『龍馬伝』に出演したほか、TBS日曜劇場『陸王』での憎らしい大手スポーツメーカーの部長役など、作品を挙げればキリがない。'14年には映画『凶悪』で日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞した。