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【プロ野球】

「らしさ」発揮 楽天・福井が粘りの移籍後初勝利

2019年4月11日 紙面から

西武戦に先発した楽天・福井。2年ぶりとなる通算30勝を飾った=メットライフドームで

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◇楽天7-5西武

 楽天が首位に浮上した。1-2の5回に島内の2点二塁打などで6点を奪って逆転した。福井は6イニング2失点と粘り、2年ぶりで移籍後初となる勝利を挙げた。西武は武隈が5回途中まで5失点と試合をつくれなかった。

    ◇

 季節外れの寒さの中で、移籍初勝利をつかんだ。楽天・福井が6イニングを投げ、5安打、4四球と走者を再三出しながらも粘り強く2失点に抑えた。2017年4月26日の巨人戦以来約2年ぶり、プロ通算30勝の節目を新天地で飾った。

 「久しぶりなのでうれしい。チームの勝利のためにゲームをつくれて良かった」

 久しぶりの勝利の味。胸をなで下ろした右腕に平石監督も「この寒さの中、福井が強気なピッチングをしてくれて、チームも勢いが出た」と殊勲の好投に感謝した。

 試合開始時の気温は2・2度と真冬の寒さ。福井は「指先を冷やさないよう、体を動かすよう心掛けた」という。

 3回は不運も重なって、開幕から2戦、計8イニング目で初失点。1死二塁、金子侑の一ゴロでベースカバーに入った時、タイミングはアウトながらベース横を空踏み。ゴロを打たせているのに、足を絡められバタバタした。それでも「あそこを2点でしのげたのが良かった」と、その後は粘った。

 この2年間で1軍登板はわずか8試合で、1勝6敗。済美高時代には甲子園V、早大では同期の斎藤(現日本ハム)らと黄金時代を築き、ドラフト1位で広島入団。そんな栄光も過去のものとなり、広島から交換トレードで楽天に移った。「新人のつもりで、今は楽しくやれている。苦しい時期もあったけど、この勝利をプラスに考えてやっていきたい」。新たな一歩を踏み出した。

 チームはソフトバンクと入れ替わって17年8月14日以来となる首位に立った。平石監督は「まだ何試合あると思っている」と笑い飛ばしたが、新旧戦力がしっかりとかみ合っている。 (竹村和佳子)

 

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