success
fail
Jan AUG Mar
Previous capture 08 Next capture
2011 2013 2015
19 captures
19 Oct 2007 - 7 Jul 2017
About this capture

ラストを締める方法のひとつ

広告

Web漫画 胎界主 壊す力 後編 解題

ラストを締める方法のひとつに
主人公のモノローグで終わらせるというのがあると
シナリオ入門とか、その手の本に書いてありました。

例えば、次のような恥ずかしい言葉を羅列した
詩の出来損ないのようなセリフで終わらせるものです。

友情と愛が
ひとつになって
この大地
大自然
大宇宙
大切なボクらと皆の
明るい未来の約束が待つ
輝く明日へ
走り出すんだ!
(*この間、笑顔の仲間達のカットが次々と映し出される。)

これは悪例ですが
テキトーに単語を羅列しただけで、何も言ってないのに等しいのに
なんとなくラストが締まったって感じになります。

打ち切り感も漂いますが。

今回のラストはそういう誤魔化しじゃなくて
詩っぽいセリフで終わらせようと狙ってやりましたが
どんなもんだったでしょうか?

そもそも俺自身、詩というものが
自己陶酔したパカの独り言だと誤解していたので
上記の悪例のようなラストを
アニメの最終回で観る度にシラケてました。

しかし、本物の詩というものは、なにかの言い換えや
意味不明な単語の羅列や、「人間だもの」程度の戯れ言ではない
深い感動があります。

もちろん、今回のラストのセリフは、
詩とよべるものではないんですが意識はしてみました。

そのような好例としては
映画AKIRAで大佐がドクターにきかせるセリフ

見てみろ
この慌て振りを
怖いのだ
怖くて堪らずに
おおいかくしたのだ
恥も尊厳も忘れ
築きあげて来た文明も科学もかなぐり捨てて
自ら開けた恐怖の穴を
慌てて塞いだのだ

に、単にアキラの恐ろしさを説明・表現している以上の感動。
本物の詩に届く凄さを感じます。

*引用はAKIRA DVD SPECIAL EDITIONについてくるアキラ絵コンテ縮刷版から。
 
広告
 

なんやねん
なにが
どーなってん?


聞きたいか


そりゃ
聞きたいわ


聞け
ルーサー

いにしえの
ジジイ共は
皆死んだ



…………?

鳥は逃げ
魚は浮かび
家々は壊れて
女は去って行った

人々は
ひび割れた町を捨て



ボンクラばかりが
取り残されち
まったとさ

これにて
俺は


人を
助けることを
やめる