菅田将暉の「トイレの便座くらい開けさせてよ」

タレント連載
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#06 「『ロミオとジュリエット』の魅力」

 こんにちは、菅田将暉です。MOVIEZ vol.7の誌面の連載にも書きましたが、引き続き、今(8月現在)自分が出演している舞台「ロミオとジュリエット」について。

「ロミオとジュリエット」って、これだけたくさん上演されているからには理由がある。僕が思うに、ロミオとジュリエットの生き様には何かの訴えを感じるから。あとは、やはり、シェークスピアの書いた言葉の美しさ。半端なくかっこいい。知的さと遊び心が特に好き。死に際の最後のキスシーンのセリフなんて、秀逸です。「目よこれが見納めだ、腕よ抱きしめるのもこれが最後、唇よ、息吹の扉よ、正当な口づけで捺印しろ、全てを買い占める死神との無期限の売買契約に」ですよ?  言わば「あぁぁぁ死ぬ前の最後のキスやぁぁぁあ、マジつらたん」ですよ? もちろん現実と舞台は違う部分もありますが、やはりすごい表現だと思います。演出の蜷川幸雄さんがシェークスピアのセリフを「建築物のような言葉」とおっしゃった表現が頭に残ります。

 当時はオールメール(男性俳優のみ)で上演されていた「ロミオとジュリエット」。当時の環境に近い空間でできることに感謝。稽古初日にはチケットが売り切れて、追加公演も組めました。観に来て下さる方がたくさんいる事に感謝。最後まで全力でロミってきたいと思います!

 異常と片付けるには、もったいない。バカと表現するのも、軽い。今回のような古典の戯曲だけでなく、漫画だろうと、小説だろうと、文字の建築物を体に宿して自分で表現していく。そういう意味では、ロミオは非常に演じる人によって解釈が変わり面白いと思います。考古学者のような戯れ。

 でも蜷川さんや翻訳の松岡和子さんらは、揃っておっしゃっていました。「シェークスピアも『ロミオとジュリエット』が今や世界でこんな事になってるとは思ってないよ(笑)」と。

※ 舞台「ロミオとジュリエット」は8/24(日)に千秋楽を迎えました。

Masaki's shot
舞台のためにパーマをかけました。金髪にした後なので、
パーマがかからず結局、カツラで本番を迎えました(笑)。
この時間はいったいなんだったのか…。

#05「『ロミオとジュリエット』の解釈」は、発売中のMOVIEZ vol.7に掲載。そちらもチェックしてね!!

構成/平田真人 撮影/田子芙蓉 ヘアメイク/SHUTARO(vitamins) スタイリング/伊藤省吾
衣装協力/エヌフォー(エヌフォー・サテライト・トウキョウ)、ヴィクティム(ホワイト ギャラリー)
イロコイ(イロコイ ヘッドショップ)
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