名づけて「ボールがかわいそう」弾！　巨人・ビヤヌエバ、来日１＆２号

　中日は大野雄が６イニングで１１三振を奪ったが、打線は１回の大島の犠飛による１点にとどまった。巨人のビヤヌエバが２本塁打を放った。２回に同点の１号ソロ、９回にも貴重なソロ。山口は１５０キロ前後の直球で押し、７イニング６安打１失点。

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　同じ光景が２度、繰り返された。左翼席のＧ党から沸き上がった「クリス！　クリス！」のコール。三塁の守備に就いた巨人・ビヤヌエバが帽子を取って応じる。来日初アーチを含むソロ２発で勝利に貢献。初のヒーローインタビューでは「自分も待ち望んでいたホームラン。一生忘れられない思い出になった」と大喜びした。

　１点を追う２回１死からの同点弾は、大野雄の１４８キロを「ボールがかわいそうなくらい、良い感触ではじき返せたよ！」と同点弾を左翼席中段へ運んだ。１点リードの９回１死ではロドリゲスの１４０キロを左翼ポール際にたたき込み、試合を決めた。昨季メジャー２０発の大砲らしく、高い弾道で、滞空時間の長いアーチを架けた。

　四球で出塁した６回には続く小林の遊ゴロで二塁に滑り込み、相手選手と交錯。危険なスライディングとみなされて打者走者もアウトになった。「若いころからやってきた必死のプレーがそのまま出てしまった」と反省したが、戦う姿勢を全身で表現した。

　調整が遅れ気味だった新助っ人が３試合連続マルチ安打で猛アピール。開幕から打撃好調のゲレーロ、４セーブ目を挙げたクック、先発で１勝ずつのメルセデス、ヤングマンと４つの１軍外国人枠を激しく争い、原監督は「非常に高いところで競い合ってくれる。ボクだけ悩めばいいこと」とうれしい悲鳴を上げた。　（小林孝一郎）