保阪正康
著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇 」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。

天皇と政治権力の関係、在り方を冷静に考えてみるべきだ

公開日: 更新日:

 現実に元号は次第に使われなくなりつつある。西暦が私たちの日常生活の軸になってきたからだ。私は元号に固執する派で、西暦は副次的に用いる。



 近現代史を考える時に、元号は2つの意味を持つ。

 1つは句読点と同じ役割があり、時代が息継ぎをするのに必要だということになる。もう1つは、天皇を意識することにより、この国の歴史をさまざまな局面からわかってくることだ。歴史を俯瞰した時に、何を継承すべきか、あるいは継承すべきでないかもおのずから判断できる。

 新しい元号が決まったのを機に、私たちは天皇(制)と政治権力との関係、天皇と国民の在り方を冷静に考えてみるべきであろう。天皇(制)を政治権力が利用した時にどのような時代になるか、それは昭和10年代、軍事がいかに暴威を振るったかを見れば容易にわかることだ。

 今、新しい元号が決まったのを機に、この元号に仮託するものは何か、そのことを考える日に充ててみるべきだろう。

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