保阪正康
著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇 」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。

戦前の軍事指導者は昭和天皇と憲法を“軽視”して暴走した

公開日: 更新日:

 初めに昭和天皇と太平洋戦争について触れるならば、昭和天皇はこの戦争に強いためらいを持っていた。対米英戦争に突入することへのためらいは、もともと天皇やその周辺、そして宮中官僚たちがアメリカ、イギリスに近親的な感情を持っていたためだ。



 明治の頃から天皇をはじめ宮中では、事あるごとにアメリカ、イギリスの両国とは連絡を取り、親密さを誇っていたのである。軍人たちがドイツに傾斜することに反発する体質があった。

 太平洋戦争に入るのは、昭和12年7月の盧溝橋事変をきっかけに拡大した日中戦争が泥沼化したためで、聖戦完遂には対米英との戦いは避けられないというのが軍事指導者たちの言い分であった。昭和16年4月から11月までの日米交渉は戦争を避けるための外交交渉であった。日本はアメリカに対して対支支援をやめるように要求するが、アメリカ側の要求(たとえば中国からの撤兵や独伊と結んでいる三国同盟からの離脱など)には応じない。

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