マンガ好きを英語学習に活用してみよう
今ではTOEIC対策の専門カウンセラーを担当している私ですが、ほんの数年前までは、大手英会話スクールのグループレッスン、聞き流すだけスピードラーニング、映画DVDの字幕なしリスニング、洋書を読むなど、手当たり次第に試しては挫折してきました。
これらの勉強法は、聞き流し教材のように全く意味のないものもあれば、私の当時の英語力にはハードルが高過ぎたものもあり、効果的な英語学習をするためには、まず自分の英語レベルを適切に把握することが大切だということが分かりました。
自分の事を省みた時、普段から本を読むことは習慣になっていたので、洋書を読むことは向いていると言える。けれど、実際に洋書を読んでみると、知らない単語が多すぎてうんざりしてしまいました。そこで、なにか読みやすい英語の本はないかと、書店の洋書売り場をうろうろしている中で、日本のマンガの英語版を見つけました。
紙の本は1冊1,000円以上と高かったのですが、本の中をのぞいてみると、中高生の時に読んだ懐かしいマンガで内容も良く覚えていることもあり、英訳されたセリフにも違和感なく楽しめそうだと思えました。ひとまずはその1冊、「SLAM DUNK」を買って、英語の勉強だと念頭に置いて、読み込みました。
マンガで英語を読むと学習法が自分にマッチしていることが分かったこともあり、ネット上で無料公開されている日本のマンガの英語版はないかなと探していると、作者の佐藤秀峰さんが著作権フリーを宣言した『ブラックジャックによろしく』という医療マンガの英語版を見つけることができました。
全127話の『ブラックジャックによろしく』は、もともと日本人向けに描かれた作品なので、物語の背景が理解しやすく、スムーズに感情移入できます。しかも内容が感動的で濃いので、読み進んでいくうちにストーリーにのめり込み、ふと我に返ると、英語でエンターテインメントを楽しんでいる自分がいました。
また、この作品の良いところは、1ページ当たり平均で50語、1話平均20ページとして1話で1000語の英単語に触れることになります。しかも、全127話を読破すれば、127,000語にもなり、ちょっとした英語の小説を凌駕する単語量になります。
さらに、意味を知らない単語に出合っても、ストーリーや絵が理解の助けにもなるので、1分当たり100語のペースで読み進めることができ、1話を10分で読み切ることができるのは、英語力に自信のなかった私を大いに力づけてくれました。
この「マンガで英語学習法」で英語学習に欠かせない習慣化もできるようになり、英語への自信が少しずつついてきたことで、分からない単語を語源から調べて語彙を増やしたり、ポッドキャストで英語リスニングをしたり、マンガを読む時も音読を欠かさずやったりとした結果、TOEICスコア800点を超えられたのです。
英語学習の最初の一歩は、いかに習慣づけるか。歯磨きをするように、英語音読ができるようになると占めたものです。難しく考えるよりも、まず声に出して読んでみましょう。フォニックスのレッスンをその前に受けられると更に効果的です。