情報処理能力の向上がカギ、TOEICスコア700点台からのスコアアップ術
新形式問題導入で最もスコアに影響が出るのは、現在600~700点台の方と考えています。このスコアは、解答テクニックを最大限駆使して到達することができたレベルとも言えるので、これまでの解答テクニックが通用しなくなる可能性もある新傾向問題導入後は、同じだけのスコアを狙うのは難しくなるかもしれません。
TOEICテストで高得点を出すには、「英語力」はもとより、「情報処理能力」や「対策力」も必要となります。TOEICテストは英語力テストという側面よりも、「2時間で200問を解く」という情報処理能力が問われるテストでもあります。
話者3人の会話の聞き分けや、図表を見ながら設問に答えることなどは、英語の知識だけでは対応できない部分です。スピーディに読んで正しく理解する能力が、これまでのTOEICテストよりも強く求められるようになりました。
600点台の解答テクニックとして「先読み」を紹介しましたが、TOEICスコア800点を超えたい場合は、先読みに頼らず英文を理解して問題を解く英語力が必要になります。
リーディングセクションは、Part5の問題数が減り、ほとんどが読み込みの必要な英文問題になりました。また、Part7はトリプルパッセージが加わり、これまでよりも長い英文を読む必要が出てきました。
英文を速く読めるようになるには、英文をフレーズ単位で理解するトレーニングを積みましょう。基本的なフレーズである、Thank you very much.の4語を見たら、「ありがとう」だと分かりますね。
また、重要な語だけを拾い上げて内容を把握するように、どうでもいいところは流し読みをして、大切そうなところはスピードを落として丁寧に読む。こうしたことを無意識にできるようになるまで、情報処理能力を高めたいものです。
その為には、1つの文章を徹底的に読むこと。「公式問題集」なら答え合わせをし、解説を読んで終わりにせず、単語を調べ構文を理解し、和訳を頭に入れて再度読む。これを繰り返すと、英語のまま理解する能力が自動化され、情報処理のスピードが上がります。