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【スポーツ】

[競泳]瀬戸、貫禄の3冠「いい話題少ない。夏は金メダルを!」

2019年4月9日 紙面から

優勝し、声援に応える瀬戸大也 =東京辰巳国際水泳場で(沢田将人撮影)

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◇日本選手権

 競泳の世界選手権(7月・韓国)代表選考会を兼ねた日本選手権最終日は8日、東京辰巳国際水泳場で行われ、男子400メートル個人メドレーは瀬戸大也(24)=ANA=が4分9秒98で2年ぶりに制し、200メートル個人メドレー、200メートルバタフライと合わせた3冠に輝いた。同女子は大橋悠依(23)=イトマン東進=が4分33秒02で3連覇。ともに派遣標準記録を突破し、代表に決まった。男子100メートルバタフライは水沼尚輝(22)=新潟医療福祉大職=が51秒43で派遣標準を切り、初の代表権を獲得した。

 世界を見据えて、自分自身との勝負に勝つため、ライバル不在の中、瀬戸は1人先頭を泳ぎ続け、そして3冠と3種目での代表の座を手にした。「もうちょっとタイムを狙っていたが、最後はしんどかった。最低限3種目で代表権を取れたのはよかった」。戦いに勝ち、ひとまず安堵(あんど)の表情を見せた。

 午前中の予選から好調ぶりをのぞかせていた。6~7割の泳ぎで最初の200メートルを、目標通り2分を切ってターン。「決勝は自己ベストが出そうだと思っていた」。好調を実感していたが、わずかに落とし穴があった。「ワクワクして臨んだが、力んで後半バテてしまった」。決勝は予選を上回るラップで前半をターンしながら伸びを欠き、4分7秒99の自己ベストには及ばなかった。

 個人種目での代表内定が10人。萩野と池江という男女エースが不在だった今大会。「プレッシャーは感じず自分らしく泳ごうと思っていた」と格別な気負いはなかったと明かす。一方で、日本選手権を終え思いも新たにした。「チームメートから『やってくれるよね』と思ってもらえる存在になりたい。ドキドキ、ワクワクさせるレースをやっていきたい」と意気込む。

 エース不在と、漂う低調感は自覚している。「いい話題が少ないので、少しでもいい話題を届けられるよう、しっかり泳ぎ込んで夏は金メダルを取りたい」。世界選手権で2大会ぶりの王座を奪還し、競泳ニッポンに再び活況をもたらす。 (川村庸介)

 

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