ボクシングの元世界3階級王者・八重樫東(36)=大橋=が8日、東京・後楽園ホールで世界前哨戦としてサハパープ・ブンオップ(23)=タイ=とスーパーフライ級ノンタイトル10回戦を行い、2回2分25秒TKOで快勝。国内では前人未到の世界4階級制覇へ大きく前進した。
2回から攻勢をかけ、ラウンド中盤に右の打ち下ろしでダウンを奪取。その後も2度倒す圧勝劇に「勝ってボクシング人生を続けられるのでうれしい。目標に掲げている以上、必ず4階級制覇をやりたい」と鼻息も荒かった。
大橋ジムの大橋会長によると、昨年秋から現在スーパーフライ級最強とされるWBC同級王者シーサケット(タイ)と交渉。3度試合が決まりかけたが流れたという。今後改めてオファーを出す予定だが、現在日本では井岡一翔(Reason大貴)も6月に計画するWBO同級王座決定戦で日本初の4階級制覇を狙っている。勝てば当然ターゲットだ。「ボクにとっては誰とやるかが大事。2人とも燃える相手です」と八重樫。照準はすでに次戦へと向いていた。 (藤本敏和)