開発ストーリーを編集部が直撃あさひが開発するオリジナルブランド「プレシジョン」、ウェアに込めたスポーツサイクル普及への思いPR
スポーツサイクルの普及を進める「スポーツ・スペシャリティー・ストア」(SSS)を展開するあさひがオリジナルブランドのバイクやウエアを販売しているのはご存知だろうか? それだけでなく、海外ブランドのパーツ、アクセサリーを直接輸入し、お店に並べるなど、近年スポーツサイクルの拡大に力を入れている。Cyclist編集部が、あさひの開発陣、バイヤーに直接インタビューし、その狙いや、目標について探った。
フラットバーまで4車種ラインナップ
スポーツサイクルに力を入れるあさひは昨年、オリジナルブランドの「PRECISION」(プレシジョン)シリーズよりロードバイク「プレシジョンR」を発売した。今年2月、最高位モデル「プレシジョンRS」をラインナップに加え、初めてスポーツバイクに乗るビギナーから2台目購入を考えるサイクリストまで満足させる4ラインナップが揃った。「気軽に始められるフィットネスをキーワードに、スポーツサイクルを始めるきっかけになっていただければ」とあさひ商品部購買セクションの松岡賢太さんはその理由を語った。
トップモデルのプレシジョンRS、続くプレシジョンRともにフレームはアルミでRSはカーボンフォークを採用している(Rはスチール)。プレシジョンRはアップライトなポジションのジオメトリーで、ママチャリに乗っていた人が乗り換えるときの1台を想定。同RSはクロスバイクからの乗り換えを想定し、スポーティーで、やや低姿勢のポジションが取れるように設計されている。
■PRECISION RS(プレシジョン アールエス)
税込価格:89,980円
カラー:クロスブルー、ホワイト、メタリックブラック
サイズ(適応身長):430㎜(155cm~)/465㎜(165cm~)/ 500㎜(170cm~)
重量:9.6kg(465サイズ)
段数/仕様:18段変速
フレーム:6061アルミ
タイヤ:700×23C 仏式バルブ
フォーク:カーボン
ハンドル:アルミ
■PRECISION R(プレシジョン アール)
税込価格:69,980円
カラー:ライトニンググリーン、ミディアムブルー、フロストガンメタリック
サイズ(適応身長):470㎜(165cm~)/ 510㎜(175cm~)
重量:10.9kg(470サイズ)
段数/仕様:16段変速
フレーム:6061アルミ
タイヤ:700×25C 仏式バルブ
■PRECISION SPORTS(プレシジョン スポーツ)
税込価格:39,980円
カラー:フロストガンメタリック、セラミックホワイト、バーンレッド、レーシングイエロー、スパークブルー
サイズ(適応身長):430㎜(165cm~)/ 470㎜(170cm~)/ 510㎜(175cm~)
重量:12.0kg(510サイズ)
段数/仕様:24段変速
フレーム:6061アルミ
タイヤ:700×28C 仏式バルブ
■PRECISION DIENA(プレシジョン ディエナ)
税込価格:39,980円
カラー:シルキーホワイト、アッシュグレー
サイズ(適応身長):360㎜(150cm~)※ワンサイズのみ
重量:12.5kg
段数/仕様:24段変速
フレーム:6061アルミ
タイヤ:700×28C 仏式バルブ
駆動系はシマノ製で統一
ビギナーでも乗りやすいスポーツサイクルを作るために、最初に解決しようとしたのが「サドル問題」。フラットバーのクロスバイク「プレシジョン・スポーツ」はクッションが厚めのサドルを採用。「サドルは乗り慣れてくれば薄いものでも大丈夫ですが、最初は慣れてないポジションで乗っても、体重がサドルにかかってもいいように、厚めのものを独自で作りました」と、重要なパーツは手間暇をかけて開発。レディースモデルの「プレシジョン・ディエナ」は女性の骨盤を研究して、特に幅広のサドルを準備した。
パーツセレクトにもこだわった。エントリーモデルの「プレシジョンR」は慣れない人も止まれるように補助ブレーキをつけた。さらに全モデルを通じて、クランクなどの駆動系はシマノ製で統一。「クランク、ドライブトレインは、サードパーティを使うことが多いのですが、プレシジョンは、シマノ製で揃えることにこだわりました。ビギナーの方は少なからずメンテナンスやトラブルなど不安要素を持っていて、それが理由でスポーツサイクルに踏み込めない方も多かったので」と松岡さんは説明。自ら店舗で接客をしていた経験が生きている。
ビギナーが手に入れやすくするために、カラーリングにもこだわりが感じられる。用意されたカラーはどれも、他メーカーではなかなかない発色の良い色遣いだ。通常はシルバー、ブラックなどが「推しカラー」になることが多いが、プレシジョンRSは「メタリックブルー」、プレシジョンRは「ネオンイエロー」がメーンのカラーだ。
デザインを担当した梁さんにその由来を聞くと「いわゆるスポーツサイクルとしての目線ではなく、フィットネス感覚で気軽に始めることができるスポーツとして自然にフィットするようなカラーリングを意識しました。グラフィックは派手すぎず、地味でもない、ただ根底には躍動感のあるスポーツスピリットが感じられるようにこだわりました」と力説する。
女性担当が企画するオリジナルウェア
あさひがSSSで力を入れているのはスポーツサイクルだけではない。豊富な陳列棚に並んだグッズ、アクセサリーの中にはプライベート・ブランド(PB)商品も多い。特にウェア類はシンプルで品質も良く、低価格な新製品が揃っている。昨年からウェア開発を担当する商品部・購買セクションの新井明子さんが女性用ウェアも含め、デザイン・製作を担当している。
ウェアコーナーに数多く陳列され、明るくカジュアルな印象で目を引いたのが、自転車用「ハーフジップ半袖ジャージ」と「バックポケット付Tシャツ」だ。どちらもバックポケットがついた、半袖ジャージとTシャツだ。メンズ、細身のレディース用ともそろうが、その価格が2480円、1980円(ともに税込)と驚きの低価格だ。どちらも素材は吸汗速乾性に優れたポリエステル。内側がフラットな縫い目で、ごろつきがない「フラットシーマ縫製」を採用するなど品質もしっかりしている。新井さんは「自転車ウェアはデザインが派手なものが多いので、うちはあえてシンプルにしました。サイクリングでの必要な機能を備えるのはもちろんのこと、それでいてお求めやすい価格ということを意識しました」と胸を張った。
低価格に込めた思い
その価格設定に、あさひのスポーツサイクル普及への思いが詰まっていた。「私も自転車を始めたばかりのときに、自転車ウェアが何万円もして驚いた経験があります。その時の経験から、低価格で提供することができれば、もっと自転車を楽しむ人が増えるのではないかと思い価格は特にこだわりました」と新井さんは自らの経験をもとに、エントリー層の取り込みへ熱い思いを話した。
女性サイクリスト用ウェアも充実
女性サイクリストに向けたウェアのラインナップも拡大中だ。「美シリーズ」というシリーズの「着圧美脚レギンス」と「着圧美尻レギンス」は着圧による美脚・美尻効果を狙ったもので、パッケージを見れば一目でその効果がわかるよう工夫した。またUVカットのアームカバーも通気性の良いメッシュ素材と、美腕効果の着圧を狙った2種類から選べる。
パーカー「フルジップフーディ―」はフィット感のあるシルエットで、ヨガウェアのようなオシャレな雰囲気ながら首回りや長めの袖で日焼けをしにくい気遣いが感じられた。新井さんは「女性が自転車に乗る目的としては、美容やダイエットなど『美しくなりたい』という気持ちが少なからずあるものです。女性目線を忘れずに、少しでも女性サイクリストが増えるお手伝いができれば」と願っていた。
またオリジナルブランドの「ILMIK」(イルミック)は機能性を重視しながら、質感を大事にした商品が揃う。全体がポリッシュのポンプや、アルミ製のボトルケージなど、ヘルメットからバックパックまでシンプルで存在感のある約80点がラインナップする。特にフロアポンプは「インテリアとしても、部屋に溶け込みます」(松岡さん)とイチオシの商品だ。
信頼の海外ブランドも取扱い
店内にズラリと並ぶ自転車アクセサリーの中には、はじめて見る海外ブランドもいくつかある。あさひは近年、スポーツサイクル用品も直接仕入れて取り扱うようになった。その一つ、ドイツで生産される「WIPPERMANN」(ワイパーマン)のチェーンは日本国内ではあさひだけが取り扱っている。工具を使わず脱着できるコネクトリンク、剛性の高いパワーピンを使用し、ハイエンドモデルにはニッケルコーティングが施され、ベテランサイクリストも納得の品質だ。「駆動が滑らかで、品質管理がしっかりしたドイツ製なのもポイント」とお薦めの理由を話した。
ワイパーマンのチェーンと一緒に使いたいのが、イギリスの老舗ケミカルブランド「WELDTITE」(ウェルドタイト)が展開する「TF2」のチェーンオイルだ。これまで販売された晴天時用の「プラスドライルブ」、雨や悪天候用の「エクストリームウェットルブ」に加え、雨天・晴天を問わず有効な「パフォーマンスルブ」が加わった。雨で流れ落ちにくく、潤滑性が落ちないという特徴で、あさひの今年のオススメ商品だ。
筆者は今年3月、台湾で行われた見本市「台北サイクル」で、あさひの10人ほどのバイヤー・開発陣がそれぞれ100個もの商品情報を集めている場面に遭遇した。その中から実際に店舗に並ぶのはごくわずかだという。「パーツメーカーと直接交渉することで、日本のサイクリストに合った仕様で提供することができます。そして、直接仕入ることでよりお求めやすい価格も実現できるのです」と松岡さんは説明。スポーツサイクルの普及にかける熱意を感じた。自身も週末に30km程度走るという新井さんは「商品を売ってはいますが、どれだけ自転車を楽しむことができるか、という『モノ以外のコト』を提案していきたい」と、あさひを代表して最後を締めてくれた。
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【応募条件】
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【応募方法】
アンケートにご回答いただいたうえで、ご連絡先などの必要事項を記入し、「送信」ボタンを押してください。確認画面が表示された時点で、応募が成立します。
【当選について】
・応募締切後、厳正な抽選により当選者を決定し、ご記入いただいたメールアドレス宛にCyclist編集部から当選を通知いたします。
【その他】
選考結果は当選者に対し、登録していただいたメールアドレス宛にメールで直接連絡します。応募の際は連絡可能なメールアドレスをご利用ください。
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