ボクシングの元世界3階級王者・八重樫東(36)=大橋=が7日、東京・日本ボクシングコミッションでスーパーフライ級ノンタイトル10回戦(8日、東京・後楽園ホール)の計量を行い、51・8キロでパスした。対戦相手のサハパープ・ブンオップ(23)=タイ=は51・6キロ。陣営はこの試合を世界前哨戦と位置付け、ミニマム~フライ級で世界を奪ってきた八重樫が勝てば4階級目のスーパーフライ級タイトル戦へ進む計画だ。
「前哨戦の気負いはない。年も年だし一つ一つを大切に集中します」と八重樫。約8カ月ぶりの実戦となるが33戦(27勝15KO、6敗)をこなすベテランは自然体だ。
世界4階級制覇は国内では前人未到。井岡一翔(Reason大貴)も狙っており、6月にWBOスーパーフライ級王座決定戦を計画している。
八重樫は「周りは『先を越される』と焦ってますが、ボクは2番でいい。それより、井岡くんが王座を取ってくれたら(対戦して)借りを返したい」とニヤリ。4階級目に加え、2012年のWBA、WBCミニマム級王座統一戦で対戦し判定惜敗したライバルとの対戦も視野に入れ、36歳が闘志を燃やす。 (藤本敏和)